【求人あり】天ぷら油から循環エネルギー :小学校で環境教育(ESD)

センター事業団 あぐりーん東京(東京都大田区)

「唐揚げのにおいがする!」バイオディーゼル燃料 (BDF) で走るトラックに歓声

今年で3回目の小学校での出前環境授業。荒川区立第五峡田小学校の校庭で、トラックの前に座る子どもたち。トラックが走り出すと「唐揚げの匂いだ!」と声が上がりました。

ランチルームでスライドを使って授業。所長の黒田さんが、地球温暖化でえさのアザラシがいなくなりやせ細ったシロクマのスライドを見せると、子どもたちは驚きました。

BDFってなに?

化石燃料による二酸化炭素で、地球が温暖化し気候変動が起こっています。

あぐりーん東京で作るBDFは、使用済み食用油から作ります。ほぼ無改造で一般のディーゼル車で使えます。カーボンニュートラルでCO2排出がゼロと換算される上、廃棄物リサイクルでもあるこのBDFは、最先端の「第4世代燃料」としてヨーロッパなどでも利用が進んでいます。

 

楽しくなければ、みんな動かない!

保護者からは、「子どもと環境の話をしたい」「油は固めてゴミにするとしか思っていなかった」などの感想がありました。

「まず知ってもらうことから。そして、楽しくなければ知ってもらえない!」と、あぐりーん東京では日比谷公園「土と平和の祭典」などのお祭りに参加して、メインステージ電源を二酸化炭素ゼロ発電で賄うといった活動に取り組んでいます。どう楽しくエネルギーのことに触れてもらうか、日々頭をひねっています。

2019年3月30/31日、代々木公園イベント広場で開催された無料野外ライブイベント「Spring Love 春風」(元ちとせさんや坂本美雨さんが登場しました)では、

なんとイベントの電源を全てあぐりーん東京が作ったBDFで賄いました。

60KW発電機を7台動かしての大仕事でした!

楽しいイベントもCO2=ゼロ!SDGsをみんなで楽しく、2030年を目指しましょう!

エネルギーのことをちゃんと考える、そんな地域社会をつくりたい


業務の傍らESD活動に取り組む黒田さんに、その理由を聞きました。

「エネルギーはすごく大規模に、そして大きな企業が作ることに、私たちは慣れきっています。でも、エネルギーは本来もっと身近なものだし、身近にしていかないといけないと思います。

環境問題だけではありません。例えば災害のときでも、昔はいつもどおり裏山から木を切ってくればよかった。今はインフラが寸断されたら、自分たちではどうしようもありません。

BDFなら、近所の天ぷら油を持ち寄るだけで、すぐ使えるエネルギーにすることができます。地域の身近なエネルギーとして、すごく可能性を感じています。

自分たちが使っているエネルギーってどういうものなのか。そのエネルギーを使うことで何が起きているのか。そしてどうしていきたいのか。そういったことをちゃんと考える、そんな地域社会をつくりたいんです。」

日々の生活から、環境活動を

あぐりーん東京では、城南信用金庫様と連携し、城南信用金庫様の支店で使用済み食用油を無料で回収しています。さらに城南信用金庫様とNPOしらうめ様を通して回収1リットルあたり1円が、東北復興支援の義捐金として送られ役立てられています。事業系廃食油の回収も行ってています。身近にできることから、環境活動をはじめてみませんか

また、環境授業の依頼も募集しています。皆で一緒に地球のことを考える機会にしてみませんか。

一緒に働く仲間を募集中です

あぐりーん東京のBDFは、JIS規格に適合する高品質なものです。工場長の魚住さんは「BDF精製は油の品質や気温、湿度に左右され、技術が必要です」と、誇りを持って語ります。スタッフの松本さんは、「油を扱うのは重労働だけど、協同労働で働くので、フラットな関係で話し合いができるし、地球によいことをしているという実感があります」と語ります。

あぐりーん東京では、一緒に働き、事業を通したSDGs活動を推進する仲間を募集しています。

詳しくは、こちらをクリックしてください(東京の協同組合の働く仲間募集サイト「よいしごとステーション」へのリンク)。