センター事業団 木こり屋BunBunBaum(ブンブンバウム)
(広島県広島市)
広島市中心部から車で約1時間。安佐北区白木町の安駄山(あんだやま)を拠点に林業を行う事業所「木こり屋BunBunBaum(ブンブンバウム)〈以下ブンブンバウム〉」の松山将大さんと宇都宮雪代さんにお話を伺いました。
きっかけは職業訓練、すべてはそこから始まった
ブンブンバウム立ち上げのきっかけは、2014年9月から12月にかけて3か月間実施された職業訓練「再生可能エネルギー・林業科」です。
林業の職業訓練は広島では珍しく、主催者は当初、「受講生が集まらなくて開講できないのではないか」と心配していたそうです。しかし、蓋を開けてみたら20代から60代まで、12名が集まりました。
訓練では、チェーンソーによる伐倒、林内作業車による集材、バックホーを使った作業道づくりなどを一通り学びます。訓練生のほとんどはまったくの未経験者です。最初はチェーンソーのエンジンをかけるのにも一苦労するなど、大変な面もたくさんありました。でも、訓練生はみな、これまで経験したことがないくらい充実した3か月間を過ごしました。
そういった訓練をしながら、手入れの行き届かない山が増えていること、山の担い手がいないことなど、中山間地域が抱える課題も学んでいきました。
「私たちにも、できることがあるのでは。不安もいっぱいだけど、今挑戦しなかったらきっと後悔する」
訓練を修了する時に感じた思いです。
そこから、訓練で出会った仲間とともに事業所の立ち上げをめざすことにしました。そして2015年1月、ブンブンバウムがスタートしたのです。