東京ディズニーリゾートで名が知られている浦安市。
古くは漁業で栄え、今も川沿いに立ち並ぶ船宿に、その名残を残します。
明海小学校地区児童育成クラブは、東京湾に面した明海地区に位置します。 今回はここで働く橘髙由美さんと小松龍之介さんにお話をお聞きしました。
子どもたちの「やりたいこと」を「できる」に変える
橘髙由美さん
2017年、浦安市で放課後子ども教室と児童育成クラブの一体的運営が始まり、何か大きな目標を掲げてスタートしたいと考えたのが、子どもたちの「やりたいこと」を「できる」に変える取り組みです。
これは以前、ワーカーズコープの子育ち研修会の講演で「子どもをルールで管理するのではなく、子どもたちは自由に自発的に行動する中で様々な経験をして、『ほんとうの主体性』を身に着けられる」というお話を聞き、いつか取り組みたいと温めていた構想でした。
はじめはこの新しい取り組みに職員一同暗中模索の日々を過ごしました。その中で、子どもが自由に活動するには周囲の大人達の姿勢こそが大事だと発見しました。
職場でも、学童は子どもたちのために本来どういう場所であるべきかをとことん話し合って、想いを共有していきました。そして地域の理解を得るために、保護者や地域の方に私たちの方針を理解してもらう努力をしました。
見守られながら、自分で考えて、自分で決めて
明海学童では、子どもたちは自分の行動を自分で決めます。学童に来ると、自分で宿題する時間やおやつをべる時間を決めていいことになっています。それぞれ自分のペースで放課後の時間を過ごしています。
工作なども以前は一律にやっていたところ、牛乳パックや木の枝葉など、身近にあるものを自由に使って好きな物を作っていいようにしました。ハサミやホッチキスを禁止していたのを、話し合いながら少しずつ変えていきました。すると子どもたちは、工作をとても面白がるようになりました。
子どもたちは、させられたことはあまり身につきませんが、自分でやりたいと思った事はなかなか忘れません……