宣言・原則

私たちは、発見した。雇われるのではなく、主体者として、協同・連帯して働く「協同労働」という世界。
一人ひとりが主人公となる事業体をつくり、生活と地域の必要・困難を、働くことにつなげ、みんなで出資し、
民主的に経営し、責任を分かち合う。そんな新しい働き方だ。

私たちは、知った。話し合いを深めれば深めるほど、切実に求められる仕事をおこせばおこすほど、
労働が自由で創造的な活動になればなるほど、人間は人間らしく成長・発達できる、ということを。

私たちは、直面している。人間、労働、地域、自然の限りなき破壊に。
だからこそ、つくり出したい。貧困と差別、社会的排除を生まない社会を。
だれもがこころよく働くことができる完全就労社会を。
あたたかな心を通い合わせられる、平和で豊かな、夢と希望の持てる新しい福祉社会を。

私たちは、宣言する。「失業・貧乏・戦争をなくす」という先人たちの誓いと、
「相互扶助」「自治と連帯」「公平と公正」という国際的な協同組合運動の精神を引き継ぎ、
協同労働を基礎にした社会連帯の運動を大きく広げ、市民自身が地域の主体者・当事者となる、
自立と協同の新しい時代をいま、ここに、共に、切り拓くことを。

協同労働の協同組合は、共に生き、共に働く社会をめざして、市民が協同・連帯して、
人と地域に必要な仕事をおこし、
よい仕事をし、地域社会の主体者になる働き方をめざします。
尊厳あるいのち、人間らしい仕事とくらしを最高の価値とします。

一 生活と地域の必要と困難、課題を見出し、人と地域に役立つ仕事をおこします。

二 働く人の成長と人びとの豊かな関係性を育む、よい仕事を進めます。

三 仕事と仲間を増やし、働く人の生活の豊かさと幸せの実現をめざします。

一 一人ひとりの主体性を大切に育てる職場と地域をつくります。

二 建設的な精神で話し合い、学び合い、連帯感を高めながら、みんなが持てる力を発揮します。

三 お互いを尊重し、一人ひとりの生活と人生を受け止め合える関係をつくります。

四 人と地域を思いやる「自立・協同・愛」の文化を職場と地域に広げます。

一 全組合員経営を進めます。
① 働く人は、基本的に全員が出資し、組合員となり、出資口数にかかわりなく「一人一票」で経営に参加します。
② 組合員は、「話し合い」と「情報の共有」を大切にし、事業計画を定め、事業経営を発展させます。
③ 組合員は、役員やリーダーを基本的に組合員の中から選び、お互いに協力し合います。

二 社会連帯経営を発展させます。
① 組合員と利用者・地域の人びとが、地域づくりの主体者としての連帯性を強め、仕事をおこします。
② 地域全体を視野に入れ、全ての世代を結んで地域づくりのネットワークを広げます。
③ 当事者・市民主体の豊かな公共をめざし、自治体・行政との協同の関係を築きます。

一 事業の継続性を高め、新たな仕事をおこすために、赤字を出さず、利益を生み出します。

二 経営の指標と目標をみんなで定め、守ります。

三 事業高の一定の割合を、事業と運動の発展のための積立金として積み立てます。

四 期末の剰余を次の順序で配分します。
①「仕事おこし」「学習研修」「福祉共済」の基金
②労働に応じた分配
③出資に対する分配(制限された割合以下で)

五 積立金と基金は、組合員には分配しない協同の財産(不分割積立金)とし、
世代を超えて協同労働と仕事おこしを発展させるために使います。

一 地域の資源を生かし、いのちの基礎となる食・エネルギー・ケアが自給・循環する社会を地域住民と共に創造します。

二 だれもが安心して集え、役割の持てる居場所を地域につくり出し、総合福祉拠点へと発展させます。

一 協同労働の協同組合の全国連帯を強め、運動・事業の経験を交流し、学び合います。

二 各種協同組合との間に「まちづくり・仕事おこし」の提携・協同を強めます。

三 市民組織や事業体、労働団体、大学・研究所、専門家等と連携を強め、いのち・平和と暮らし、人間らしい労働、基本的人権、民主主義を守り、発展させます。

四 労働と福祉を中心とする制度・政策をよりよいものにしていきます。

一 ICA(国際協同組合同盟) への結集をはじめとして、国際的な協同組合運動に参加し、発展させます。

二 協同労働の協同組合とその運動を、東アジアを焦点に世界的に発展させます。

三 戦争や環境破壊をはじめとする人類の危機を直視し、「資本のグローバル化」による大量失業と人間の排除に対して、「民衆のグローバルな友好・連帯」を強めます。