インタビュー

理念と現実凝縮、画期的法案 -難しい道のり、よくここまで

太田昭宏衆議院議員 公明党議長

2020年3月31日に協同組合振興研究議員連盟総会が開かれ、労働者協同組合法案が 示され、議論されました。
出席した公明党議長の太田昭宏衆議院議員に、労働者協同組合法制化への思い、期待などをあらためて伺いました。

 

■いいスタートが

-議員連盟総会に最後まで参加しておられましたが

笹森清さん( 元連合会長・故人)、坂口力さん(元厚生労働大臣)たちが10数年前から法制化運動に取り組まれ、現場では永戸祐三さん(現・労協連名誉理事)たちがワーカーズコープをやられておられた。それとわが党の桝屋敬悟衆議院議員をはじめ里見隆治参議院議員なども相当努力しました。
なかなか難しい道のりだったと思いますが、ついにここまで来たか、よくここまで来たな、という感慨があります。
総会では、なんとしても今国会でいい形で成立させたいなと思って、皆さんの話をずっと聞いていました。いくつか質問が出ましたが、全党で気持ちよく、すっといくよう、いいスタートが切れたのではと思います。

 

■事実つくられて

-労働者協同組合法案の内容についてはどのように見ておられますか

みんなで出資し、みんなで経営・運営し、みんなで働くという、かなり理念を持つと同時に、労働法制の権利をきちっと守って働く。その理念と現実の両方を、ぐっと凝縮している。
厚生労働省の中には、失業対策事業の延長線上ではないかとか、いろんな感じがあったし、この法をつくるのは、ほんとに難しい道だと思っていました。
しかし、ワーカーズコープのみなさんが労働者協同組合の事業をあちこちで現実にやってきて、目に触れるものがつくられてきた。そのことが、ただ理念としてではなく、現実にこういう組織が必要だし、やれるのだということを示したのだと思います。理念と現実が合体して出来た法案ですね。
出資・意見反映・事業従事を「基本原理」とうたっている点など、画期的だと思います。

 

■同級生たちにも

-法制化の与党ワーキングチーム座長をされている自民党の田村憲久衆議院議員は「労働者協同組合法ができれば、その効果はワーカーズの皆さんのところにとどまらない。社会がどう変わっていくか、とても楽しみ」と話しておられます。

私の同級生たちも、リタイアしたらNPOをやってみたり、田舎で集まって、そば打ちの会とかをやってたりしています。
彼らが、もっと地域のために力を発揮しようとしたとき、労働者協同組合法はいろいろ活用できるのではないかと思います。
協同労働の協同組合というようなことが地方地方で具体的につくられていて、こういう実績がある、と示してくれていることは大きいですよ。

 

■気合いだ!

-太田さんは京都大学相撲部出身。強豪校相手に、「気合いだ!」とよく言われていたそうですね。

そう。気合いだな。がんばりましょう。

 


インタビュー記事は、日本労協新聞4月25日号に掲載しています。
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