長野 労協ながの「総対話行動」きっかけに成果 労協法施行前に小谷村で仕事

 労協ながのは、長野県小谷村(おたりむら)の複合拠点施設「大字(おおあざ)あたしんち」(昨年新設)を基点に、村民、役場と一体となって、地域の困りごとを聞き、村づくり講座、仕事おこし講座などを通じて「地方創生×ワーカーズコープの仕事おこし」に取り組むことになりました。来年4月からは「あたしんち」の運営も期待されており、2月12日には、中村義明村長と日本労協連古村伸宏理事長が小谷村役場で懇談しました。

複合拠点施設(大字あたしんち)基点に地方創生へ

小谷村の中村村長(中央左)と古村理事長(同右)

「営利主義の組織にはできない、一緒に可能性を探ってほしい」

中村村長、労協連古村理事長との懇談で期待

 懇談には、小谷村観光地域振興課山田久志課長、千國善之係長、労協ながの原山政幸専務、上條稔典理事、田中琢磨事務局長が同席しました。

 中村村長は「労協法を活用し、村民のための複合拠点施設『大字あたしんち』を活かしたい。まずは小谷村を知ってもらい、一緒に可能性を探ってほしい」と期待を表明。

 古村理事長は、全国の自治体で労協法の学習会が広がっていること、労協は多岐にわたる事業を展開してきており、最近では、森林環境税を活用した『森のようちえん』づくりも展開していることなどを紹介し、大字あたしんちを村全体でどう有効活用していくか、一緒に考えていきたいと応じました。

 中村村長からは「事業が赤字になったとき、村の支援がいるのか」「労協の取り組みを進める上で、課題に思っていることは何か」などの質問が。

 古村理事長は「私たちはみんなで話し合い、経営を成り立たせるよう努力をするし、全国組織で支え合っている。行政とも情報を共有し、必要な支援についても話し合いながら進めていきたい」「課題は、どうしたら皆が主体的になっていくかだ。出資をして組合員になっても、すぐに主体的になるわけではない。非効率かもしれないが、話し合いを大切にしている。また、地域に眠っている良いものをどう発見していくかだ」と答えました。

 さらに、中村村長が休耕地を全国から耕しに来ないかと提案したのに対し古村理事長は、休耕地を集約化し、生活困窮や新規就農、障害者就労など多様な人々のチームで農業に取り組み、学校の教育や給食と結んでいる神奈川県小田原市の報徳ワーカーズの例を紹介しました。

 中村村長は「営利主義で株主の方ばかり見ている組織ではできない。ワーカーズコープが上手く小谷村に溶け込んでほしい。全国のワーカーズコープの見学もしたい」と話し、古村理事長も「ぜひ見てほしい。私たちもまずは丁寧に村を知り、全国の事例も伝えていきたい」と決意を示しました。

 また、山田課長は「最近、女性のチームが増えてきている。農産物の加工品販売などはJAではできないので、ワーカーズコープが選択肢になってくる。事業化し、地域の中でお金が回りだすとモチベーションアップにもつながっていく」と期待しました。

地域活性化起業人制度も活用

 小谷村でのこの仕事は、昨年8月、労協ながのが県内20の市町村を訪ねる「総対話行動」がきっかけです。

 中村村長は労協ながの鈴木友子理事長らに「農福連携や福祉交通などの村おこしを、村民が主体となってワーカーズコープ方式でできないか」などの構想も示し、信州協同労働推進ネットワーク準備会主催のフォーラム「ワーカーズ法が切り拓く地域の支え方」にも職員が参加。

 その後、村から「あたしんち」運営の打診があり、労協ながのでは「楽しく集う場、活力創造の場」「住みたくなる村、活躍したくなる仕事づくり」などを基本コンセプトにした企画を提案。

 その結果、この4月から地域活性化起業人制度を活用して担当者を配置し、「村づくり・仕事おこし」講座の開催など、仕事おこしの準備を進めることになったものです。

 

協同労働経験者2名募集

小谷村の仕事に、労協連として2名派遣。地域活性化起業人として2名募集。

期間 22年4月1日~23年3月31日。労協ながのに出向、継続もあり。

住居 村の協力を得て確保(家族同伴可)家賃・駐車場・敷金礼金・引っ越し費用は補助金活用。

所属 元の団体のまま、労協連出向。勤務先 大字あたしんち:小谷村大字中小谷丙2598番地

第1次締切 3月4日

問合せ 労協ながの田中琢磨 026-219-1190 t-tanaka@roukyou.gr.jp