協同労働推進議員連盟が総会 軽減税率適用へ労協法一部改正案へ 今国会成立目指す

本紙 松沢

 協同労働推進議員連盟の総会が3月25日、衆議院第一議員会館で開かれ、労働者協同組合法人に、一般のNPO法人と同じレベルの軽減税率が適用されるようにする労働者協同組合法一部改正案要綱を全会一致で決議し、今国会での成立を目指し、各党での手続きに入ることになりました。(本紙 松沢)

「特定労働者協同組合」制度創設へ

田村共同代表
篠原共同代表
大串幹事長代理
古村理事長
藤井代表


 NPO法人などから労働者協同組合法人に移行する場合、規模の大きな組織や各地に事業所がある組織などは大幅な増税となり、労協法の趣旨を活かせなくなる恐れがあるため、議員連盟の中に実務者会議が設けられ、検討が進められてきました。

 総会では、田村憲久共同代表(自民)がこうした経緯を紹介しながらあいさつ。

 「いよいよ10月から法が施行されるが、それまでに手直しをしなければならない。実務者会議という形で大串正樹先生、小山展弘先生、里見隆治先生、顧問の桝屋敬悟先生にも加わっていただいて問題点の整理をいただいた。衆議院法制局、厚生労働省でも議論をいただき、法改正の要綱案ができ上がった。政府も法改正を前提に税制大綱を決定しており、なんとしてもこの国会中に成立させたい。実のある会議にしていただきたい」 

 篠原孝共同代表(立憲)も「法施行前に法改正というのはあまりない事例だと思うが、税制改正をちゃんとやっておかないとスタートしにくいということで、3人の先生方にご苦労いただき、要綱案ができ上がった。今国会はあと短い期間しかないが、最優先で委員会を通していただくようお願いしており、今日、きちんと議論していただきたい」とあいさつ。

 大串正樹幹事長代理(自民)が実務者で会議でまとめた法改正の要綱案のポイントについて、「基本的には、労働者協同組合という概念の上に、税制優遇のレベルにおいて一般のNPO法人と同じレベルの特定労働者協同組合制度をつくる、という法改正だ」と紹介。

 厚生労働省が法案概要について、「公益法人等として優遇を認められている法人の中で、労働者協同組合のように準則主義で、事業の範囲が限定されていない法人はなかなかない。例外的に、非営利型の一般社団法人があり、それと合わせて税制の優遇措置をとることにし、『収益事業から生じた所得にのみ課税』『寄附者に対する優遇措置はなし』とした。
また、認定NPO法人の規定にならい、『役員報酬等規程の公開』を優遇措置の前提要件とした」と説明。

 衆議院法制局からは、特定労働者協同組合の認定基準について「定款に剰余金の配当を行わない旨の定めがある」などとすることが報告されました。

 日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会古村伸宏理事長とワーカーズ・コレクティブ ネットワーク ジャパン藤井恵里代表が「法施行前の法改正という異例の難しい作業をまとめていただき深く感謝している。当事者団体としては実務者会議にも参加させていただき、要望もさせていただいた結果であり、この通常国会で成立させていただけるよう改めてお願いしたい」「ご尽力に改めて感謝。ぜひともこの内容でこの通常国会で仕上げていただき、次の段階に歩みを進めていきたい」と要望しました。

 質疑では「特定労働者協同組合に移行する団体はどのくらいあるのか」などの質問が出され、議員連盟の桝屋顧問が「一番影響を受けるのは法人住民税であり、規模が小さい団体はほとんど影響がないが、事業規模が大きいところが特定を希望するのでは。ただし、将来、労働者協同組合が発展する可能性を考えて、選択肢を広げ、地域で使いやすいものにすることが必要ではないか」と答えました。

 また、今国会で成立させるため、法案作りを急ぐことなどを法制局に要望。改正案を議員連盟として全会一致で決議し、各党での手続きに入ることになりました。

正面、田村共同代表から右ヘ小山幹事長代理、河村建夫顧問。左側の列一番奥が里見事務局長、右側の列一番奥が桝屋顧問