広島 8年で28団体、300人以上が 「協同労働」プラットフォーム事例発表会
広島市経済観光局雇用推進課と広島市「協同労働」プラットフォーム(ワーカーズコープが受託運営)は、「令和3年度(2021年度)協同労働取組事例発表会」を3月24日、広島市JMSアステールプラザで開催。協同労働に関心を持つ市民や自治体職員、社会福祉協議会、協同組合関係者など、会場・Webを合わせ、91人が参加しました。令和3年度は3団体が立ち上がりました。(本紙 炭谷)
次年度は幅広い年齢対象に
広島市経済観光局雇用推進課山根かおり課長が開会あいさつ。「これまでに28団体、300人以上が協同労働の仕組みで子どもや高齢者の居場所づくり、生活支援、耕作放棄地での農業など、多様な地域課題の解決に取り組んでいる。引き続き、自分たちの地域は自分たちで守るという、地域に役立つ起業を市としても応援していく」と話しました。
昨年度(令和2年度)に立ち上がった2団体が事例発表。学区の社会福祉協議会が中心となって設立した、東区の牛田サポートネット「ほおずき」木原政弘代表と、西区己斐(こい)地区を中心に暮らしの困りごとを支援する「おたすけクラブ」藤田昌利代表が、立ち上げの経緯や現況、今後の目標や課題などを報告しました。(別項)
質疑応答があり、「協同労働」プラットフォーム統括コーディネーターの小暮航さんが、これまでのプラットフォームの実践や設立団体の事例、さらに22年度からの事業について説明。
「22年度からは、協同労働促進事業となり、幅広い年齢の市民が対象になる。今後、農業や食などを扱う事業性を高めた団体や、子育て中の女性や若者たちの働く場づくり、専門性を持った人たちによる収益性の高い団体が立ち上がる可能性も高い。引き続き学習会や実践団体の視察などを行いながら、みなさんと一緒に協同労働を広げていきたい」と話しました。
事例報告から
ボランティアバンクを協同労働で再建 牛田サポートネット「ほおずき」木原政弘代表
困りごと支援の有償ボランティア団体。社協が行っていたボランティアバンクを諸般の事情で地域団体に引き継いだが、その団体が4年前に活動停止。活動再建を進める中で、安佐南区の協同労働団体『びしゃもん台 絆くらぶ』を参考に協議を重ね、昨年3月に設立。地域包括支援センターと連携して住民主体型生活支援訪問サービスも実施している。現在は出資者36人、高校生から後期高齢者までの多彩なサポーター28人で構成。業務支援システムも構築した。
活動開始から9カ月で122件の依頼があり、利用者からも好評を得ている。他の協同労働団体とも交流を深め、持続可能な活動にしていく。

地域で役立つ実感。プラットフォームに感謝
「おたすけクラブ」藤田昌利代表
構成員は7人。自分たちが元気なうちに、住み慣れた地域で支え合える環境をと、発起人2人で活動形態を模索していた時に、「協同労働」を知り、プラットフォームに相談。しかし設立には4人以上の仲間が必要とわかり、周囲に声をかけたが手を上げる人がなく断念しかけたが、「一緒にやろう」という女性が2人現れ、立ち上げへ。
地域活動の経験はほとんどなかったが、プラットフォームの支援を受けて、地域の社協や地域包括支援センターにもつながることができた。依頼内容は、自宅の清掃や庭木の剪定(せんてい)、外出時の付き添い、電球交換、家電の調整、買物代行など。今年度の依頼件数は99件で、依頼の9割は女性。
活動を始めるまでは、依頼があるのか不安だったが、思った以上にあり、地域で役に立てているという実感が湧いている。プラットフォームに感謝している。
令和3年度の新規協同労働団体
・おいでよ うおきり(安佐北区)
遊休農地を活用した野菜や花卉の栽培、販売、地域資源を活用した交流の場づくり、地域の困りごと支援など。
・Ohana(西区)
豪雨災害で被災した家屋を活用した、カフェや食堂、エクササイズ事業など。
・ひだまり(佐伯区)
空き家を活用した、子どもの居場所、地域の憩いの場づくり、家事支援など。
