長野・諏訪 信州協同ネット 労協法 周知・活用をとフォーラム

本紙 炭谷

後藤大臣 持続可能な地域への起点に

 信州協同労働推進ネットワーク(信州協同ネット)は、7月23日に長野県諏訪市総合福祉センターで、「労働者協同組合フォーラム2022in諏訪 地域で活かそう 耕そう 労協法」(後援:長野県)を開催。会場・Webを合わせ、150人が参加しました。後藤茂之厚生労働大臣も駆けつけ、労協法への期待を述べ、幅広い活用を呼びかけました。(本紙 炭谷)

会場参加は80人。労協法への期待を語る後藤厚労大臣

 長野県関副知事、諏訪市金子市長も

 信州協同ネット川原隆哲共同代表(センター事業団北陸信越事業本部本部長)が、「10月には労協法が施行される。取り組みをさらに広げていきたい」とあいさつ。

 超党派の協同労働推進議員連盟顧問で、与党法制化ワーキングチーム事務局長として労協法の法案作成にも関わった後藤茂之厚生労働大臣も駆けつけ、「労協法は斬新で、新たな地平を切り拓く制度。持続可能な地域づくりの起点に必ずやつながる組織形態であり、社会参加の新しいやり方だ。今日のフォーラムをいい勉強の場にしてほしい」と激励。

関副知事

 長野県関昇一郎副知事は「労協法は自分らしい主体的な働き方、多様な就労機会の創出と地域課題の解決、持続可能な活力ある地域づくりの観点から非常に重要な制度。県も労働者協同組合の役割に非常に大きく期待している。周知、推進に協力していく」。

金子市長

 諏訪市金子ゆかり市長も「労協法を通じて、生き生きと輝くような地域が全国各地で広がることを期待している」とあいさつ。

 労協連古村伸宏理事長が、「労働者協同組合法を活用し、協同労働で仕事と地域に希望を見出す」をテーマに基調講演。労協法が成立した背景やこの法律の目的、特徴を説明し、「労協法は労働、企業・経営、経済、民主主義、コミュニティ(社会)のあり方にインパクトを与えるもの」と強調。「社会全体が大きな変わり目にある中で、社会を作り直す主体者は私たち一人ひとり。協同労働、労協法を活用してほしい」と呼びかけました。

 実践交流・事例発表では、信州協同ネットの加盟組織や、南信州で地域づくりに取り組む9団体が活動を紹介。

 信州協同ネット鈴木友子共同代表(労協ながの代表理事)がまとめました。

 協同労働推進議員連盟共同代表の篠原孝衆院議員、箕輪町白鳥政徳町長からも祝電が寄せられ、終了後には、早速、労協法人への移行相談が2件ありました。

設立、法人移行、運営支援などにも

 信州協同ネットは、企業組合労協ながの、長野県高齢者生活協同組合、センター事業団北陸信越事業本部などの呼びかけで昨年12月に設立。5月には、一般社団法人長野県労働者福祉協議会、長野県生活協同組合連合会、NPO法人ライフワーク・レインボーが加入。今後、仕事おこし講座や、設立、法人移行、運営支援などにも取り組んでいきます。

労協ながの諏訪事業所の廣瀬唱一所長(右)と北原朱美さんも、清掃現場の組合員が取り組む生姜ドレッシング作りや、社会連帯活動「信州子ども食堂with温泉寺」などの実践を紹介

実践交流・事例発表から

定年後の活躍の場に

長野県労働者福祉協議会・三好雅彦専務理事

 「福祉はひとつ」を合言葉に、安心できる社会づくりを目指して、多重債務問題や給付型奨学金制度の導入、生活安心ネットワーク7事業などに取り組んでいる。さらに、働きたくても働けない人たちに対して、「働くこと」につなげる活動も。

 信州協同ネットにも加盟。定年退職後の活躍の場として協同労働に期待している。

小さな一歩を

NPO法人辰野自立生活支援の会あかり・小林テル子理事長

 生活クラブ生協の活動から1998年に立ち上り、2003年にNPO法人へ。
 公共施設「共生館あさひヶ丘」を拠点に、自立生活支援、ふれあい(サロン)、いきがいづくり推進、配食などの事業や、こどもカフェなども実施。小さな一歩を踏み出せば、何かがはじまる。

多世代協働の拠点

木下に新しい居場所をつくろう実行委員会・古畑克己事務局長

 多世代協働の地域交流プラットフォーム「箕輪町まちの駅ふじや」を運営。2年前、町の中心にある木下地区で中高生の居場所がつくれないかと、住民有志や高校生、社会福祉協議会、医療生協などに呼びかけ、実行委員会をつくり、ワークショップを経て半年後にオープン。

 コロナ禍でもできることをと、放課後こども食堂、朝こども食堂、無料塾などに取り組む。子ども食堂では、労協ながのの組合員も中心的に関わっている。

 このネットワークの力が、コロナ後の地域づくりの源泉になる。

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 この他、センター事業団松本事業所、労協ながの南信諏訪事業所、ソーシャルファームなかがわ、長野県高齢者生協伊那東春近わいわいカフェ、上社周辺まちづくり協議会、諏訪圏域子ども応援プラットフォームからも事例報告がありました。

「協同労働運動の本格的な始まり」

後藤厚労大臣あいさつ

 労働者協同組合運動の議員応援団の一員としてあいさつしたい。

 労働者協同組合は、本当に我々の社会のニーズに沿うものだ。「国」や「官」、「私(わたくし)」でもなく、地域における公益的機能を担う「公」の領域で、みんなで集まり、創意工夫で地域づくりや、障害者、子育て支援といった活動を継続的にやっていくときに、この組織を規定する器がなければならないと、労働者協同組合法を作った。

 2008年の頃から与・野党を通じて、超党派の議員連盟も作り、法制化に向けた議論が高まったこともあったが一旦下火に。

 その後、17年に与党政策責任者会議の下に法制化ワーキングチームを結成し、当時の座長、田村憲久前厚労大臣のもと、私も事務局長として170条を超える条文を議員立法で作ろうとがんばった。

 20年12月の国会で全会一致で成立したが、税制の特例がない制度では幅広く使ってもらえないと、今年の6月には、施行前にこの法律を改正し、NPO法人と同レベルの軽減税率が適用される、特定労働者協同組合という制度も作った。

 労協法は斬新で、新たな地平を切り拓く制度。地域のみんなで参加して、自分たちで作り、持続可能な地域づくりの起点に必ずやつながる組織形態であり、社会参加の新しいやり方だ。法律の運用にあたっては弾力的に使えるようにしていきたい。自主的な工夫をもって、自由に使ってほしい。

 労協法には、私もすごく思い入れがある。この法律を作った仲間として、引き続き、一生懸命、協同労働、労働者協同組合を支えるつもりでがんばっていく。

 これから協同労働、労働者協同組合運動が本格的に始まる。みなさんの活躍を祈念している。