埼玉県が労協法研修会 自治体向け2回目 NPO向けも

埼玉事業本部事務局長 小川勇気

 埼玉県産業労働部多様な働き方推進課は、7月22日に自治体職員向け、30日にNPO法人向けの労協法研修会を開催。労協センター事業団田中羊子理事長、埼玉事業本部藤谷英樹本部長、現場組合員らが講師を務め、協同労働の実感を語り、労協法の周知・推進や活用を呼びかけました。(埼玉事業本部事務局長 小川勇気)

自治体向け 労協から現場視察など要請

 埼玉県主催の自治体職員向け研修会は2回目。県内53自治体、68人の参加申し込みがあり、県庁会議室からWeb配信されました。

 多様な働き方推進課の小澤浩之主査が、労協法の概要や、この法律の周知、推進に向けた県の施策を説明。

 藤谷本部長は、労働者協同組合の概要や労協法成立の背景、県議会での大野元裕県知事の答弁など埼玉県の動静を紹介し、「事業本部には30件の立ち上げ相談が寄せられ、県内で協同労働を推進するネットワークも立ち上がった。労協法、協同労働を地域づくりに活かす施策を市町村でも実施してほしい」と要請しました。

 田中理事長は、全国各地で進むまちづくり講座、地域の居場所「みんなのおうち」の展開や、自治体での労協法、協同労働の周知、推進に関する事例を紹介し、①首長懇談・庁内横断学習会、現地視察の実施、②労協法、協同労働の周知・広報、相談支援窓口の設置、③みんなのおうち、まちづくり講座(担い手養成)への支援、④生活給付付き起業型職業訓練の実施、⑤公共サービスの新たな担い手として労働者協同組合を位置づける、の5項目を要望しました。

 熊谷妻沼ほほえみ地域福祉事業所船越聡一郎所長と戸田地域福祉事業所土屋叶子所長が、事業の概要や組合員になったきっかけ、協同労働で働く実感などを語り、まちづくり講座を通じて集まった市民と、「みんなのおうち」づくりや仕事おこしに向かう様子を報告しました。

 質疑では、市町村の役割や、県と市町村が協力して行う事業の予定、設立された労協法人に関する情報の共有方法などの質問がありました。

 小澤主査が、9月3日の県民に向けて開催する労協法説明会など、県主催事業への協力を呼びかけました。

9月3日には県民説明会

 埼玉事業本部では、8月22日に行田市、29日にさいたま市で庁内横断労協法学習会を予定。9月3日の「労働者協同組合法に関する県民説明会」(主催:埼玉県、事務局:事業本部)の成功に向け、全事業所・全組合員で自治体集中行動に取り組んでいます。

県民説明会は、9月3日に志木市民会館で開催

 

 NPO向け 「法律活用で更なる活躍を」

 NPO法人向け研修会もWebで開かれ、33人が参加。

 多様な働き方推進課石川大介主幹が、「地域課題の解決に携わってきたNPO法人が、労協法人に移行することで更なる活躍が期待される。この法律への理解を深め、今後の事業に活かしてほしい」とあいさつ。

 田中理事長が労協法の概要や目的を説明し、小澤主査がNPO法人からの移行手続きを解説。

 法施行から3年以内であれば、NPO、企業組合は組織変更計画を作成し、総会の議決により組織変更が可能なことや、法人移行時に行政庁(都道府県)による同一事業確認を受けた事業については、NPO法人時代の財産が使用できること、さらに、6月の法改正で非営利性を徹底した特定労働者協同組合制度が設けられたことなどを述べました。

 実践報告では、ふじみ野そらまめ地域福祉事業所島袋俊子所長が、「親を通わせたくなるデイサービスを」と、主婦6人で立ち上げた経緯や、利用者との畑作業、太陽光パネルによる再生可能エネルギーづくりにも取り組んでいる様子を語り、藤谷本部長も、埼県内での労働者協同組合、協同労働の概況を紹介しました。

 労協法を活用した社会的事業所づくりを目指す、NPO法人ソーシャル・クリエイターズ竹内善太代表は、「映画『Workers被災地に起(た)つ』を観て協同労働のイメージを深めた。障害のある人の働く現場では対等な関係で働くことが難しく、障害を持つ多くの人たちが協同労働に期待を寄せている。立ち上げには行政のバックアップも必要では」と話しました。

 質疑があり、田中理事長が、「労協法を作った当事者団体として、できることはなんでもしていく。埼玉協同労働推進ネットワークにも参加を」と呼びかけました。