地域課題解決における協同組合の可能性に期待 五十嵐つくば市長、小野桶川市長と懇談
茨城・つくば市 五十嵐市長から次々質問 「雇用は生まれるのか」「行政の支援は」…
9月5日、ワーカーズコープ・センター事業団田中羊子理事長らは、茨城県つくば市の五十嵐立青(たつお)市長と懇談。その後、労働者協同組合法学習会を庁内で行いました。田中理事長の他、労協連中野理(おさむ)理事、東関東事業本部山田浩史本部長らが参加しました。(副本部長 小林文恵)

市長懇談&職員学習会
懇談では市長が次々に質問、1時間の予定が1時間15分に。質問は「旧町村8つの地区で活性化の活動を行い、活動は活発になったが、雇用は生まれず孤立も防げていない。協同組合の可能性は」「NPOから労協法人への移行の話はどのくらいあるか」「スペインのモンドラゴンが労働者協同組合として実績を上げているが、行政の支援は」「高齢者協同組合の位置づけは」「協同組合都市が増えないのはなぜか」など。
これについて、田中理事長、中野理事らが「ワーカーズが指定管理者を担っているところでは、決められたこと以外に、こども食堂や、仕事おこしなどで地域の必要に応えている」「世界各地のワーカーズコープでは、行政から信用保証、財政支援、アンカー機関(大学、病院など)からの優先発注などの支援がある」と回答。
市長のJCA訪問がきっかけ
五十嵐市長は森祐介政策イノベーション部長らと、6月1日、日本協同組合連携機構(JCA)を訪問。
市長が「住民自らが主体となってまちづくりを行うことで地域の持続可能性が拓ける。地域課題の解決における協同組合の可能性に関心をもった」とあいさつ。JCAから、広島市の「協同労働プラットフォーム」事業などが紹介されました。(JCAニュースから)
このことを聞いた労協連中野理事が森部長と懇談、市長懇談と学習会が実現しました。
学習会 15部局30人超の職員が参加
その後、庁内の学習会を行い、市民部、子ども部はじめ、15部局30人以上の職員が参加しました。市長がこの学習会の意味づけを話し、中野理事が海外の協同組合の現状、山田本部長が労協法、小林が東関東の実践、田中理事長が協同労働の地域づくり、自治体施策での活用について話しました。
質問は、「出資だけで運営ができるか」「学童現場があれば教えてほしい」など。
田中理事長が「わが法人は一口5万円のほか、給与2カ月分の増資も行っている」。山田本部長が「子育ちパンフに280カ所以上の子育て現場があり、こども会議を開くなど、子どもたちを主体に活動している」と伝えました。
2時間があっという間に過ぎ、田中理事長から「住民がお金を出し、仕事を起こし、地域をつくっていく転換期。自分の担当する事業で、これは協同労働で、といった目線で考えていただきたい」と伝えました。
後日、映画「ワーカーズ 被災地に起(た)つ」の上映会を実施することになりました。

小野克典桶川市長と懇談
市民の学びの場で
「協同労働」周知へ

ワーカーズコープ・センター事業団埼玉事業本部は、9月12日、桶川市小野克典市長と懇談しました。
桶川市では、労協法成立直後の2020年12月に、全市議対象の労協法学習会を開催。昨年11月には、市の全部局にわたって、部課長クラスの職員を対象にした労協法学習会を開きました。
市長とも懇談を重ねており、今回は法施行後の取り組み方や、庁内での周知徹底などについて、旺盛に意見交換しました。
角裕司総務部長、廿楽和彦秘書室長、金子由則環境経済部長、中野栄司総務部自治振興課長、佐藤洋市議が同席。日本労協連山本幸司常勤相談役、埼玉事業本部藤谷英樹本部長、小川勇気事務局長、関根宏樹埼玉中央エリアマネジャー、平山が参加しました。
藤谷本部長が埼玉県内の市長懇談の状況を説明。全国初の庁内横断的な職員向け学習会を桶川市で開いてもらったことへの謝意を述べ、「市民大学や市民向け広報等で労協法を周知し、市民とつながる場をつくっていただきたい」と要請しました。
山本相談役は労協法フォーラムやまちづくり講座を提案。また、桶川・北本地域で「名人・達人サミット」を計画していることを報告。
小野市長は「関連する部局の学習会もぜひ行いたい。まちづくりに関心のある市民が多いので、市民大学の講座での学習会や、市民の学びの場で協同労働を周知していく必要がある」と述べました。
さらに、「管理者レベルへも周知し、諸々の学習会は自治振興課と進めてほしい」と心強い言葉も。
また、「協同労働は具体的にどのように行われているのか」と質問があり、「協同労働を実践している事業所の視察や、実践している市民と会ってほしい」と要請しました。
佐藤市議は「今後は市の現状について、市民と意見交換する必要がある。いかに労協法を活用するかが、住みよい地域を創造する突破口になる」と期待を寄せました。(副本部長 平山清一)