長野 上田事業所「おけまーるジュニアセンター」開所 不登校の子も居場所で多様な学び
ワーカーズコープ上田事業所(長野県)は長野大学の学生ボランティアと実行委員会を結成し、「上田おけまーるジュニアセンター」を1月23日に長野県労福協ライフサポートセンター2階で開所。不登校の子どもも地域の中でゆっくり過ごせる居場所と、多様な体験から学び・育ちができる子育て支援の拠点で、イベント、学習支援、困りごと相談も行います。(責任者 小林みゆき)
居場所、学習支援、困りごと相談など
不登校の子が利用
現在、上田事業所では、放課後児童クラブ25カ所、児童館、児童ひろばを運営(指定管理者)。地域食堂(おけまる食堂)、みんなのおうちなど、多くの社会連帯活動もしています。
ジュニアセンターには、畳敷きのくつろぎスペースと、板張りの机スペースがあります。漫画やボードゲームを揃え、軽食を摂れるよう冷蔵庫や湯沸かしポットを置き、思い思いに過ごせる環境を整えています。

居場所は月、火、水、金曜日の10~15時、学習支援は水曜日の15〜20時30分に行い、高校生と大学生が小中学生を支援しています。
地元新聞でジュニアセンターを知ったという方や関連機関からの紹介で計5組から問い合わせがありました。
不登校の子どもは決まりごとのある場所には、なかなか来てくれません。自由な場所であることをわかってもらうために、電話で「ゲームを持ってきて自由にしていい」と、伝えると3組、小学生4人が来てくれました。
パソコンゲームで遊んでいた子どもに帰り際、感想を聞くと「悪くはない」。
きょうだいで来た子どもたちは開所から終了までいて、ボランティアの学生らといろんなボードゲームで楽しんでいました。
学習支援には8人前後の小中学生が利用。勉強だけでなく一緒に遊ぶ時間にもなっています。
今後は、子どもたちの興味、関心を知り、そのことに詳しい地域の人につなぎ、子どもたちが自分で学びをつくり出す活動も考えています。さらに、子どもや保護者向けの困りごと相談窓口も開設し、地域の子育てを総合的にサポートしようと構想しています。

場所は県労福協が。エアコンなど整備も
大学生7人と
私は2013年、ワーカーズに入団し児童クラブのスタッフに。私の子どもは不登校でしたが、いろんな人たちに支えられて小学校教諭になったので、同様の子どものため学習支援をしたいと清水武徳所長代行(現、事務局次長)に相談。子ども食堂から学習支援を始める事例が多いと助言を得て、18年に高校生ボランティア中心の実行委員会で週1回「おけまる食堂」、その後学習支援も開始。
時々、不登校の子どもたちも参加しましたが、昼間の居場所がありません。そこで地域に常設の居場所もある子育て支援の拠点をつくろうと、おけまる食堂に関わる学生ボランティアと組合員に提案。ボランティアの大学生7人とワーカーズが「一緒に!」となり、実行委員会を立ち上げ準備をしました。
労福協ライフサポートセンターの2階が空いていることを知り、長野県労福協に相談すると、快く貸してくれ、部屋の整備などで協力もしてくれました。

出席扱いの場に
昨年10月、清水事務局次長、林織江所長らと教育委員会にジュニアセンター立ち上げについて話すと、課長は不登校の子どもの居場所に理解を示し、「頑張ってほしい」と応援してくれました。
ジュニアセンターの運営費は、おけまる食堂への寄付と事業所で負担。今後は、自治体、地域に意義を伝え、みんなで支えられるようにしていきたいと考えています。また、県や学校などに、不登校の子も居場所に行けば、出席扱いにしてもらえるようできないかと相談しています。
このセンターをみんなのおうちに
林 織江所長の話
おけまる食堂を始めた頃、職員からは「仕事だけで手いっぱいなのになぜ」という声も多く、参加者も少なかった。続けることで、参加者も、担い手も増えた。小中学生だった子が高校生になりボランティアになったり、学生ボランティアが卒業して児童クラブ職員になったりした。以前は想像もできなかった、地域の多くの人たちとのつながりも。不登校の子どもも地域で育っていけるよう、ジュニアセンターを「みんなのおうち」にしたい。