雫穿大学などウクライナ支援 シンポジウムで「現地とどうつながるか」 フリースクール、駐日大使館からメッセージ

本紙 福本

 ウクライナ侵攻からちょうど一年となる2月24日、現地のフリースクールを通じた避難者支援を目的とするイベント「フリースールから見えるウクライナ戦争」が、NPO法人TDU・雫穿(てきせん)大学、㈱創造集団440Hz、社会連帯TOKYO、一般社団法人反貧困ネットワークが共催し、早稲田奉仕園(東京・新宿)で開かれました。昨年5月に続く2回目で、オンラインを含めた参加者は70人でした。(本紙 福本)

 雫穿大学朝倉景樹代表は、「2014年の市民革命(マイダン革命)以降、母親主導で子どもたちの教育改革が進んだウクライナはフリースクール大国。400〜500ある。市民同士の助け合いの場にもなっているが、今回の戦争では避難拠点に。そこから見た現状を共有し、現地市民の支援につなげたい」とあいさつ。

 440Hzが制作したウクライナのほぼ中心にあるヴィニッツアのフリースクール2校の映像が流れ、両代表のメッセージの翻訳文を同大学の学生が朗読しました。

 フリードムスクールのカテリーナ・ボトヴィニクさんは、「今、一番辛いのは、今日が最後の一日かもしれないと感じること。人々はタトゥーを入れ、カラオケで歌い、子どもを強く抱きしめ、友情をより強く感じている。近しい人をより愛おしむようになった」。

現地の状況を伝えるボトヴィニクさん

 ストークファミリースクールのリリア・ハリアズノヴァさんは、「フリースクールは破壊されていないが、子どもたちのストレスは大きく、以前より簡単にイライラしている。高等部の男子などは、もし大学に行かなければ、18歳になると前線に行く決断を迫られる」と現状を訴えました。

 シンポジウム「日本の市民がどのようにつながることができるのか」では、センター事業団埼玉事業本部小林豊さん、反貧困ネットワーク加藤美和さん、雫穿大学長畑洋さんが登壇。

現地の苦しみを思い、胸に手を当てて言葉を詰まらせながら話す小林さん(左から2人目)。右へ順に加藤さん、長畑さん。左端は朝倉代表

 朝倉さんから私たちに何ができるかを問われた小林さんは、「現実的には募金くらいしかできないが、なぜ戦争になってしまったか、一人ひとりが『問い続ける』ことが大事だと思う」。加藤さんは、「『携帯端末』が1つあればSNSでつながれる。精神的連帯にもつながるのではないか」、長畑さんは「今日のようなイベントを続け、現地への支援を訴え続けることが大切」などと話しました。

 駐日ウクライナ大使館のユリア・ザモルスカ書記官からも「『かわいそうなウクライナ』という感傷的表現にとどまらず、日本を含む世界全体が平和の危機に瀕していると理解すべき。そのために、よい学びとよい教育者が必要だ。市民として親として教育者として力を合わせ、この世界を次の世代にとって安全な場所にする責任が私たち市民にはある。ウクライナに光あれ」というメッセージが寄せられました。

 センター事業団東京中央事業本部尾添良師(よしのり)本部長が「戦争の反対は平和ではなく対話という言い方もある。自由な学びと働き方で、人と人が対話しながらつながり合うことが、今、本当に必要だと思う」と訴え、まとめました。

会場のボードには、黄色い紙で作ったウクライナの国花・ひまわりが一面に貼られ、一つひとつの花に連帯メッセージが

ウクライナのフリースクールへの寄付のお願い

ウクライナ国内で避難者支援を続ける2つのフリースクールへ直接送金します。ご支援をよろしくお願い致します。
■振込先
興産信用金庫 新宿支店
金融機関コード:1305、店番033
口座番号:0321280
口座名義:ジブンラシクイキルコトヲアキラメナイ
(自分らしく生きることをあきらめない基金)
■問い合わせ NPO法人 TDU・雫穿大学
 Email:info@tdu.academy