神奈川 ワーカーズ、ワーコレ、連合が登壇 「多様な就労機会」深めるパネルも

本紙 福本

 神奈川県川崎市経済労働局労働雇用部は、3月30日にかわさき市民活動センターで「令和4年度勤労者福祉セミナー『多様な就労機会の創出〜労働者協同組合について〜』」を開催。25人が参加しました。ワーカーコープ・センター事業団神奈川事業本部齋藤弘明本部長の講演があり、パネルディスカッションでは、多様な就労機会の創出や地域づくりにおける労働者協同組合の役割を深めました。(本紙 福本)

川崎市勤労者福祉セミナー 「労働者協同組合について」

 セミナーは2部構成。

 センター事業団神奈川事業本部齋藤本部長の講演では、労働者協同組合法成立の背景や法の概要を説明し、昨年10月の法施行後、全国で多様な労働者協同組合が誕生していることや、神奈川県内でのセンター事業団の取り組みを紹介。「神奈川でも協同労働という働き方を広げていきたい。自分たちが理想とする地域コミュニティーを、話し合いを通じて再生してほしい」と力を込めました。

「働くことの概念を変えていくのでは」

 後半のパネルディスカッション「多様な就労機会の創出」では、齋藤本部長、神奈川ワーカーズ・コレクティブ連合会木村満里子理事長、日本労働組合総連合会神奈川県連合会川崎地域連合舘克則事務局長、公益財団法人かわさき市民活動センター小倉敬子理事長が登壇し、小倉理事長の質問に答える形で進行しました。

齋藤本部長(左)と、舘事務局長
木村理事長

 木村理事長は、NPO法人や企業組合法人を活用して事業を行っている、ワーカーズ・コレクティブの組織変更について、「地域に必要と、赤字覚悟で始めた居場所事業などはすぐに労協法人への移行は難しい」と述べ、「『働く』を考えたとき、多くの人は雇用労働を思い浮かべると思うが、私たちは協同労働という働き方を40年以上やってきた。労協法で、出資して、運営して、働くという、3つの原則をちゃんと明記されたことは、働くことの概念を大きく変えていくのでは。

 働くことで疲弊している、あるいは、働きづらさを抱える人がたくさんいる中で、労協法、協同労働を通じて、そういう人たちと共に働く地域社会づくりを実現していきたい」。

 多様な就労機会の創出における労協法の役割について、舘事務局長は、「労協法、協同労働が私たちにどのような影響を与えてくれるのか期待している。この働き方や取り組みへの共感が広がれば、学生や退職者、定年した人たちが労働者協同組合を起業するという選択肢もあり得ると思う」。

 齋藤本部長はNPO法人への労協法の周知・活用促進について問われ、「労協法は市民活動の選択肢の一つと捉えてほしい。給与にこだわらずボランタリーな活動を志向するならNPO法人が適しているし、就労の場づくりや事業の持続性を考えるならば、労働者協同組合が適していると思う。NPO法人で活動しているみなさんが労協法を知ることで、自分たちの活動目的を明確にし、協同労働的な組織運営を取り入れることもできる」と返答。

 続けて、「労協法の施行日から3年以内に限り、現に活動する企業組合やNPO法人が労働者協同組合に組織変更を行うことが認められている。組織変更を考えているみなさんには、この期間を有効に活用してほしい。今後も多くの人にこの法律を知らせていきたい」と話しました。