鹿児島・霧島 国分ほのぼのも「みんなのおうち」開所 地域みんなの活動拠点
労働者協同組合ワーカーズコープ・センター事業団国分地域福祉事業所ほのぼの(子育て、就労支援など、鹿児島県霧島市)は、「ほのぼのみんなのおうち」の開所式を4月23日に行い、市議や地域の人、鹿児島の仲間など30人が集まりました。まちづくり講座の中で「居場所が必要」との声が多かったことから立ち上げました。(本紙 本田真智子)
Wi-Fi使え、子どもや若者の居場所にも
フードバンク、制服バンク、地域食堂
国分ほのぼのは、ヘルパー講座受講生が2004年に介護事業から始め、学童保育、放課後等デイサービス、就労継続支援B型、直売所と事業を広げて、市内9カ所に拠点を持っています。
子どもたちと一緒に自然栽培で米や野菜を育て、萬田黒鶏の飼育、杉苗づくりにも挑戦。地域食堂や子どもの未来を守る会などの社会連帯活動も行っています。
ほのぼのみんなのおうちは、放デイ「ほのぼの児童デイサービス」が使っていた市街地にある古民家を利用しています。
これまで同所で行っていた地域食堂(ほのぼの食堂)、フードバンク、制服バンク、よろず相談を継続するとともに、週1回のみんなのおうちカフェ、レンタルスペースも。有機学校給食の実現を目指す「子どもの未来を守る会」の会合や学習会などにも使い、地域の人たちとの多様な活動の拠点にもしていきます。
さらに、Wi-Fiを自由に使えるようにして、子どもたちや若者は利用を無料に。気軽に来られる場にしようと考えています。トイレには無料の生理用品も。
駅やバス停に近い放デイの場所を
ほのぼの前所長で九州事業本部副本部長の岡元ルミ子さんは「みんなのおうちを開こうと話し合った時に、駅やバス停に近い場所がいいと、児童デイが入っている古民家を活用することに。児童デイは近くのもっと広い古民家に移った」と話します。また、「学童や児童デイの保護者にみんなのおうちのパンフレットを配り、そこから口コミで広がっている。すでに、アロマの先生や、お母さんたちが見学に来ている」と周知も順調と。
フリースペースは3時間1000円で貸し出しますが、開所前からエンドオブライフ・ケア協会(ELC)や地域包括支援センターから予約が入っています。
鹿児島若者サポステ霧島サテライト(センター事業団が受託)も、平日来られない利用者の週末の居場所に使おうと考えています。
開所式で「応援する人必ずいる」の声
まちづくり講座と地域の関わりから
開会あいさつで、ほのぼの副所長の原田真澄さんが「まちづくり講座からの学びと、子どもの未来を守る会で関わりができた地域の方々や、協力くださった方々のおかげで立ち上げられた」と感謝を述べました。
放課後等デイサービスふくしまのおうち主任の長瀬かなみさんが運営について説明し、「インスタグラムで情報発信をしていく」と力を込めました。
岡元さんも「管理は臨機応変で、やりながら形を考えていく。学校に行けない子どもたち、引きこもっている若者がたくさんいると聞いている。そういう子たちにここを開放したい」と思いを語りました。
霧島市議の野村和人さんが「子どもの未来を守る会で一緒に活動をしている。困難を抱える人たちが声を聞いてもらえる場所ができたというのは、すばらしい」。
同市議の竹下智行さんも「ほのぼのは困っている人がいたら手助けしようというところから始まって、それが一つのサービスづくりにつながっていく。思いを持ってやっていれば応援してくれる人は必ずいると、この事業所を見ていると感じる」と讃えました。
社会貢献活動としてほのぼの食堂に参加しているパチンコダイナムの経営企画部地域共生担当、戸田佳則さん、子どもの未来を守る会のメンバーである有機ファームえんの名古屋さん、センター事業団の仲間たちからも祝辞がありました。
九州事業本部本部長の竹森鉄さんが、「ここは何かを提供する場所ではない。地域に住む人たちが集って何かをやる、行動を起こす場、困っている人が相談できる場にしてほしい。ほのぼのも来年は20周年。このみんなのおうちが一つの節目だ」と結びました。
その後、ほのぼのの仲間の手料理と、えんの惣菜を味わいながら交流しました。

「相談できるところがあれば」「ここ!」
開所式のオープニングでは、「たけちゃん一座」による認知症の母と義理の娘という設定の寸劇がありました。
介護の現実が泣き笑いを交えて紹介され、最後に義理の娘がこう言います。
「家族で暮らしていてもつらくなることはある。中には、一人で暮らしている人もいる。どこに行けばいいのか、誰に相談していいのか、わからない人もたくさんいるのではないか。そんなときにどこか相談できるところがあるといい」
すると、岡元さんがすかさず「ここ! ここ!」と手を挙げました。
座長で市議の竹下智行さんは「高齢者の声にできない苦しさを代弁しよう」とやっています。

活動をいろんな人に知ってほしい
エンドオブライフ・ケア協会 堀内範海さん

エンドオブライフ・ケア協会(ELC)折れない心を育てるいのちの授業プロジェクトレベル1認定講師で、霧島市地域包括支援センターケアマネジャーの堀内範海さんに、ほのぼのみんなのおうちへの期待などを聞きました。
地域包括の利用者を通じて、ほのぼのと知り合った。
ほのぼのは苦労と失敗を繰り返して、思いを形にしていっている。だから、経営的、地域的と、すごくたくさんの視点を持っている。みんなのおうちもそうだが、ほのぼのの活動をいろんな人に知ってほしい。
ELCとワーカーズは根本的なところが通じていると思う。まずは、ワーカーズの組合員や子どもたちに「いのちの授業」を伝えていくところから交流していきたい。
私は、みんなのおうちを使ってELCがやっていることを伝えたり、地域の人と学習会を開いたりしたい。
また、霧島市にはELCの活動拠点がないので、ここを拠点にできたら。
早速、ケアマネ協議会の会合でみんなのおうちを使ったが、駐車場が広く、Wi-Fiが使えて、畳の部屋もあり、リラックスできたと参加者から好評だった。こういう会合などで使うことも、みんなのおうちを知ってもらう機会になると考えている。