厚労省 労協周知フォーラム 西日本ブロック 労協法施行1年 設立団体が実践発信
厚労省堀井局長 「地域共生社会を支える不可欠な基盤」
京丹後市中山市長 「本物の地方創生を推進するエンジン」
厚生労働省は、「労働者協同組合周知フォーラム〜西日本ブロック〜」を9月24日、大阪市・関西大学梅田キャンパスとオンラインで開催。会場76人、オンラインで221アクセスがありました。大阪府が共催。京都府京丹後市、日本労協連、ワーカーズ・コレクティブ ネットワーク ジャパン(WNJ)が協力しました(本紙 炭谷)
大阪府、京丹後市の推進事例も
厚生労働省雇用環境・均等局堀井奈津子局長が、「労働者協同組合法も来月で施行から1年。この間、60近い多様な団体が設立されたが、労働者協同組合は、今後ますます求められる地域共生社会づくりを支える不可欠な基盤になり得るもの。労働者協同組合を社会に定着させていくためにも、周知・広報に全力で取り組んでいく」と開会あいさつ。

大阪府商工労働部馬場広由己(ひろゆき)部長と京丹後市中山泰市長が、それぞれの自治体での労働者協同組合推進施策に触れながらあいさつ。


馬場部長は、「法施行前の昨年7月に相談窓口を設置し、この間ホームページや自治体職員・府民向けセミナーなどを通じて広くPRに努めてきた。設立時の定款作りがハードルになっていることを知り、厚労省の監修を受けてモデル定款も用意し、今年度は、専門家による具体的な設立支援も始めている。今後も労協法の周知啓発、設立支援を進めていく」。
中山市長は、「市民向け説明会には200人が参加し、立ち上げに向けた相談会には12団体が参加。労協の運営を支援する補助制度や、副業、起業が認められる『ふるさと創生職員制度』も創設し、公務員による設立も目指している」と取り組みを紹介し、「10月には市で初の労協が立ち上がる。地域に暮らす住民が、生活の現場から活力を主体的につくっていくことが必要。労協は、本物の地方創生を推進するエンジンになっていくのではないか」と力を込めました。
誰もが当事者として関わっていける社会へ
東京大学大学院牧野篤教授が「『ちいさなしあわせを重ねるふるさと』をつくる:労働者協同組合という担い手」のテーマで基調講演。


社会教育、生涯学習の立場から関わってきたまちづくりの事例を紹介し、「今までは行政が税金を使って、みんなが平等に参画できる社会づくりを目指してきたが、これからはさらに、誰もが当事者となって小さな幸せを贈り合い、重ね合っていける社会づくりが大事。一人ひとりが自己決定、意思決定をしながらまちづくり、社会づくりを目指す労働者協同組合は、地下水脈のように新しい社会づくりの基盤になっていくのではないか。皆さんの実践に学び、一緒に新しい社会づくりに貢献していきたい」と期待を寄せました。
事例紹介では、三重県内でキャンプ場運営を行う、3つの労働者協同組合が加盟する、Oretachino Camp(俺たちのキャンプ)労働者協同組合連合会の樋口龍馬さん、岐阜県東白川村の東白川村労働者協同組合代表理事の福田康弘さん、兵庫県豊岡市の労働者協同組合アソビバ代表理事の武藤保貴さんが登壇。
労協連高成田健事務局長をコーディネーターに、立ち上げの経緯や苦労、話し合いの工夫、これからの構想などを語りました。
WNJ藤井恵里代表がフォーラムをまとめました。

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厚労省は、10月29日に労働者協同組合設立オンラインセミナー、1月28日に東日本ブロック対象の周知フォーラムを埼玉で開催します。
設立は村職員の勧めから
岐阜・東白川村労協福田さん

私の本職はプログラマーで東白川村に移住して6年になる。
設立のきっかけは労働者協同組合を知っていた村職員の紹介。村は人口2千人ほどで、草刈や茶畑の維持、身近な困りごとを事業を通じてなんとかしたいと法人化を考えていた時に、「協同労働がいいのでは」と労働者協同組合を勧められ、4月に地元出身の人、地域おこし協力隊の元隊員、私の3人で設立した。
組合員も徐々に増え、現在の組合員は30〜60代までの8人。村には森林組合や農協などがあるので協同組合には信用があり、仕事の依頼も口コミで増えている。仕事の割り振りはLINEグループを活用。話し合いは拠点の古民家カフェで地元産のお茶を飲みながら月1回開いている。
今後は、長期休暇で帰省した若者が働けるような仕事づくりや、移動支援などにも取り組んでいきたい。