福井 美浜町主催福祉セミナー 「グループホームを協同労働で」
福井県美浜町で福祉セミナー「グループホームを協同労働で」が10月28日、町保健福祉センター はあとぴあで開催され、杉の子会(障がい者の家族の会)や就労支援施設に通所している方などの当事者、生活介護を利用している方、生活介護施設職員、社会福祉協議会職員など16人が参加しました。セミナーは美浜町が企画したものです。(労協ワーカーズコープ・センター事業団福井事業所長 森本喜美子)
町職員と出会い
美浜町との関係ができたのは、福井大学看護学部准教授の北出順子先生(協同総研理事)の紹介でした。昨年、同大看護学部の授業で、100人を超える学生を前に自分の体験として福井事業所所長になった思いと協同労働を語りました。その時に北出先生から美浜町福祉課長の山本英子さんを紹介されました。
美浜町は人口9千人弱のとても小さな自治体です。障がいのある子どもたちの居場所、中でも親亡き後の子どもの居場所、心安らぐ住処としてのグループホームを地域に作ってほしいという思いを持つ家族の会に、山本さんは当事者の立場としてもかかわっていました。その出会いをきっかけにオンラインでの相談会を行い、それが今回のセミナーにつながりました。

「おれんち」事例に
セミナーの第1部は、町健康福祉課から福祉サービスの紹介。第2部は、センター事業団北陸信越事業本部川原隆哲本部長が「労働者協同組合法」の概要を説明し、「グループホームを協同労働で」の事例として東京南部事業本部の川邉晃司本部長と、利用者家族でもある庄田洋(よう)さんが「グループホームおれんち」の立ち上げについて紹介。

おれんちの建物の大家でもある庄田さんの報告は、地域では思いに合う計画がなかなか進まない状況で悩んでいた当事者家族にとって、とても力になるものでした。中でも「当事者も参加して、人探しや環境づくりを準備する」という発想にとても共感されていました。困っている当事者が主体になることの意味、労働者協同組合との協同についての理解はとても大きく進んだと思いました。
質疑応答では、自分たちの地域にある使っていない民宿を活用してという思いや、都会とは違う地域の事情などの質問も含めて語られる方や、「まだまだお聞きしたいことはいっぱいある」と話す保護者に、グループホームづくりの大変さと、親亡き後の子どもの生活を支える施設への強い思いを感じることができました。
新しい切り口を
山本さんや北出先生から、ワーカーズコープの取り組みや当事者との協同がよく分かったとの評価をいただき、継続的に連携することの必要性を強く感じました。
北出先生は非常に多岐な福祉政策に関わっておられます。そのノウハウをお借りしながら、親御さんたちや行政の、協力の仕方や関わり方などを一緒に考え、グループホームづくりへの新しい切り口が生まれるように関わっていきたいと思いました。