2024年 年頭に寄せて
超党派の国会議員で構成する、協同労働推進議員連盟共同代表の田村憲久衆議院議員(自由民主党)、篠原孝衆議院議員(立憲民主党)、厚生労働省雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室水野嘉郎室長から、年頭に寄せてごあいさつをいただきました。
SDGsに貢献する協同労働広げて
協同労働推進議連共同代表・自由民主党衆議院議員 田村憲久

謹んで新春のお慶びを申し上げます。
昨年は労働者協同組合法が施行されてから1年が経過し、各地で労協法人の設立が相次ぎ、同制度が種子となって我が国に芽吹き始めた記念すべき年でありました。
昨今の労協法人の設立状況を見ると、幾つかの地域のニーズがあることが分かりました。本業の傍ら自分らしく働く場をつくりたいとしての副業・兼業をするニーズ、自治会・地域おこし協力隊を中心に地域の困りごとに貢献するために活動するニーズ、企業や組織の退職後に高齢期を生きがいを感じながら元気に仕事をしていきたいというニーズ、障害者福祉や高齢者福祉の専門職仲間とともに自分たちのやりたいケアを行うニーズなどがあり、地域に貢献し、法人でしかできない活動に取り組まれています。
来年2025年は、2012年以来2度目となる国連の「国際協同組合年」であることからも、多種多彩な労協法人が今後ますます増え、SDGsにも貢献する協同労働が我が国に広がるよう期待しています。
また今年は、地域における労働者協同組合の活用促進を図るため、3カ年のモデル事業を実施すべく、令和6年度の予算案に計上しました。併せて、全国各地での労働者協同組合のさらなる普及と地域での活用が促進されるように議員連盟の共同代表として、引き続き皆様のご意見を真摯に伺いながら発展に努めてまいります。
最後に、より一層のご指導・ご鞭撻をお願い申し上げますと共に、皆様にとりまして希望に満ちたより良い年となりますようお祈り申し上げます。
法施行2年目 社会にますます浸透を
協同労働推進議連共同代表・立憲民主党衆議院議員 篠原 孝

明けましておめでとうございます。
国連は2012年に続いて25年を「国際協同組合年」とすることを宣言しました。
このことが意味するのは、世界の至る所で経済成長重視の競争原理がはびこり、社会のほころびが生じる中で、地域に暮らす人たちが協力して助け合い、人々が安心して暮らせるようにするための仕組みとしての協同組合の役割が、改めて認識されたからに他なりません。
日本では、20年12月の労働者協同組合法成立の前年に、「特定地域づくり事業協同組合法」が議員立法でつくられています。
この法律は地域づくり人材を確保し、地域経済の活性化を目指すもので、過疎地域の活性化など根底にある目的は労協法と同じですが、この制度は地域の事業者でつくる組合が移住者などを雇用して、さまざまな仕事に派遣する仕組みであるのに対し、設立地域に制限がなく、組合員が主体となって準則主義で地域に必要な仕事を起こせる労働者協同組合制度とは大きく異なるものです。
日本社会は60年代頃までは比較的経済格差も小さく、隣近所で支え合う地域が存在する等質社会でしたが、高度経済成長とともに地域の機能が衰退し、そこに人口減少も加わって「バラけた社会」になってしまいました。そのために協同して助け合う新たな仕組みとして労働者協同組合が必要となったのです。
現在、全国で70近くの法人が設立されていますが、早くも私たちの想定を超える、多様な法人が立ち上がっています。
また、退職者が自分の特技を活かそうと立ち上げたり、本業とは別に自分たちがやりたいことを実現しようと副業・兼業的に立ち上げたりと、設立の背景もさまざまです。
労協法も施行から2年目に入りました。協同労働、労働者協同組合が今後ますます社会に浸透するよう、協同労働推進議員連盟の共同代表として皆様と共に前進して参ります。
地域に根差した温かい取り組みさらに
厚労省 雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室長 水野嘉郎

明けましておめでとうございます。
労働者協同組合法の施行から1年が経過しました。この法律を活用して60を超える法人が設立され、当初我々が想像していた以上に幅広い分野で地域のニーズを活かした創意工夫ある取り組みが展開されるなど、昨年は労働者協同組合にとって記念すべき年になりました。
その中では、働き方や仕事内容を全員で話し合って決めていく労働者協同組合の特色を活かして、多様な働き方が可能となる職場環境を整備し、従来の職場では働くことが困難であった方々や女性、中高年齢者等の雇用の場の創出等につながる取り組みが続々と生まれてきています。
私自身、この間、全国のさまざまな現場に伺い、新たに法人を設立された方々から設立への想いや期待をお聞きする中で、改めて労働者協同組合という新しい働き方の可能性を感じたところです。
そして、地域によっては、こうした労働者協同組合を設立しようとする方々の想いにも応える形で、関係者が相互に協力しながら、設立支援をはじめ、さまざまな労働者協同組合の活用を促す取り組みが進んでいます。
そのため、国においては、こうした地域での取り組みをさらに進めていく観点から、地域における労働者協同組合の活用促進を図るための3カ年のモデル事業を令和6年(2024年)度の予算案に計上したところです。
厚生労働省においては、今後も、関係者の皆様と連携しながら、労働者協同組合の活用を通じ、多様な働き方を実現しながら、それぞれの地域の課題解決に取り組もうとする方々の選択肢を増やすことができるよう、全力で取り組んでまいりたいと思います。
最後に、本年が、労働者協同組合にとって、地域に根差した温かい取り組みが進む契機になりますことを心からお祈り申し上げ、新年のごあいさつとさせていただきます。
本年もよろしくお願いいたします。