日本社会連帯機構 第14回定時総会 節目の20周年 会員5万人展望

本紙 福本

◉ 「シニアワーカーズ」のモデルづくりへ

◉ 1000カ所で「医師 中村哲の〜」上映会

 今年20周年を迎える一般社団法人日本社会連帯機構は、第14回定時総会をワーカーズコープ連合会本部(東京・池袋)とオンラインで12月16日に開催、330人が参加しました。「地域の多様なテーマを受け止め、労協法第1条に沿って新たな社会運動、社連組織をつくっていこう」をスローガンに、シニアワーカーズコープ(社会連帯ワーカーズ)のモデルづくりや、映画「医師 中村哲の仕事・働くということ」上映運動のさらなる推進などの全議案を採択。法政大学前総長の田中優子さんが記念講演、西谷修副理事長との対談も行いました。(本紙 福本)

JTSU関昭生委員長の音頭で「ガンバロウ!」

映画鑑賞1・5万人に

 第1部の定時総会では、永戸祐三代表理事が、「我々が追求する協同労働は、地域の人々が地域の必要に一緒に応える働き方。この働き方を広げるには、あらゆる仕事で協同労働のモデルをつくる必要がある。社会連帯運動でその道を切り拓こう」と開会あいさつ。

 藤田徹専務理事が2022年度の活動総括と23年度の活動方針を提起。

 総括では、個人会員8087人(新規加入301人)、団体会員25団体(新規加入1団体)になったことや、全国で多様なみんなのおうちづくりが進み、映画「医師中村哲の〜」上映会も約150カ所で開かれ、1・5万人が鑑賞したことなどを報告。

 23年度の方針について、①全国1万カ所のみんなのおうち設立運動と全国ネットワークづくり、②シニアワーカーズコープのモデルづくり、③映画「医師 中村哲の〜」上映運動のさらなる推進、④11月に開かれる「地域おこし名人・達人サミットin桶川・北本」の成功(関連記事2面)、⑤沖縄連帯、環境、平和、小農、ポールdeウォークなどの運動の大展開、⑥記念誌や映画(ワーカーズ3)の制作などの20周年記念事業の推進などを挙げ、「24年は社連20周年の節目の年。5万人の社連会員、1万カ所のみんなのおうちを目指そう」と呼びかけました。

 典型報告では、各地の地方委員会や会員団体が発言。平和活動(沖縄地方委員会)やポールdeウォーク(日本輸送サービス労組(JTSU))、映画上映運動(東海地方委員会)、シニアワーカーズ(上田社会連帯活動連合会)、みんなのおうちづくり(九州地方委員会)などの取り組みが紹介されました。

 全議案が採択され、松野玲子理事(パルシステム東京理事長)が総会を締めくくりました。

西谷修副理事長と田中さんが対談

 第2部は記念フォーラム。

 藤井絢子理事(NPO法人菜の花プロジェクトネットワーク元代表)の開会あいさつに続き、法政大学前総長で江戸東京研究センター特任教授の田中優子さんが「江戸から考えるこれからの働き方と社会」と題して記念講演。

 田中さんと西谷修副理事長(東京外語大名誉教授)との対談があり、田中さんは「今の経済のあり方や価値観を変える必要があるが、みんな給料への影響を恐れて難しい。中村哲さんの映画は、働く意味を考え直すきっかけになると思う」。

 西谷さんは「江戸時代に『働く』というのは、必ずしもお金と結びついていなかった。それが、西洋文化を取り入れた近代化以降、『労働』自体が商品になり、『これだけ働いたらいくらになる』と、全てを経済的観点で考えるようになった。それがあらゆる所でうまくいっていない。

 江戸時代の人々は、自然の循環の中にあり、働くことの中にも嬉しさや喜びなど、お金以外の価値を見出していた。そのことを教えてくれた田中さんの講演を聞き、私たちは何を失ってしまったのかと考えさせられた」と語りました。

 総会アピールが採択され、山本幸司副理事長がまとめました。

(記念講演と対談は「協同の発見」誌2月号に掲載予定です)