島根・雲南 「労協うんなん」設立 地域自主組織「躍動」から27人 小規模多機能自治さらに

労協ワーカーズコープ・センター事業団島根みらい事業所 荒川克知

 「労働者協同組合うんなん」の設立総会が2月1日、島根県雲南市の鍋山交流センターで開催され、石飛厚志雲南市長、奥田清三刀屋(みとや)総合センター所長など40人が参加しました。労協うんなんは小規模多機能自治の地域自主組織「躍動と安らぎの里づくり鍋山(以下『躍動』)」が母体になったもので、組合員は27人。島根県では「労協33(さんさん)」につづき、2件目の労働者協同組合の立ち上げです。(労協ワーカーズコープ・センター事業団島根みらい事業所 荒川克知)

来賓や23人の組合員が参列

草刈り、軽農、障子張り替えなど困りごとサポート

市議も組合員

 発起人代表で「躍動」会長の秦美幸さんが開会あいさつで、2006年の「躍動」立ち上げから今日までの経緯を語り、「万感の思い。鍋山地区から立ち上がった組織が、これからの高齢化社会の中で住民の皆さん方に喜んでもらえるような働きをぜひとも進めていきたい」と熱い思いを込めました。

 来賓の石飛市長は「鍋山地区での地域づくりの取り組みがますます発展し、『持続可能で活力のある地域の実現』を鍋山から生み出し、雲南市全域に広がっていくことを期待する。市もできる限りの支援をしていく」とあいさつしました。

 原祐二市議は、「躍動」立ち上げ時の事務局長を務めていたこともあり、「あの時奮闘していた秦さんが、労協を立ち上げたというので感無量」と語り、「組合員の1人として議員活動をしながら、地域の皆さんから大変助かった、必要だなと思っていただけるよう一緒に頑張っていきたい」と抱負を。

「躍動」では安心生活応援事業として、雪かきなども行っている。今後は、労協うんなんの困りごとサポートとして担っていくことに

日本の方向性示す

 古村伸宏ワーカーズコープ連合会理事長は、鍋山にこれまで3度訪問したことに触れ、「小規模多機能自治はワーカーズにとって非常に近しい存在であり、学ぶことが多い。都市では生み出し得ないような地域の在り方が、今後の日本の目指すべき方向性を示すのではないか。他の地域にも影響力を与える労働者協同組合として、横の連携を図ってほしい」と期待しました。

 続いて「定款」などの議案が提起され、満場一致で採択されました。その後、第1回理事会が開かれ、代表理事に秦美幸さん、常務理事に菅澤邦次さんが選任されました。

法人立ち上げでさらに要望の声

水道の検針と声かけ

 「躍動」は、「全ての住民が活き活きと躍動し、安全で安心して生涯を輝き暮らせる地域づくり」を目標に設立され、鍋山地区で交流センターを拠点に活動。公民館活動、農村RMO(農村型地域運営組織)、温泉施設の指定管理者、水道メーターの検針などに取り組んでいました。

 年々拡大していく事業規模に合う組織形態を模索し、小規模多機能自治のつながりでワーカーズコープとも交流があったことから、労協法人を選択することに。

 地域における多様な需要に応じた事業が可能、簡易に法人格が取得でき、法人として契約ができるなどに魅力を感じたそうです。

 新年度からは温泉施設運営、地域の困りごとサポート事業(草刈り、軽農作業、障子の張り替えなど)、農特産品の集出荷・加工・販売、水道検針事業(高齢者への声かけ)などが中心の事業になります。

 代表理事の秦さんは「高齢化する地域で困りごとの受け皿として、住民に寄り添っていく。労協法人を立ち上げたことで、子どもの送迎や道路掃除などたくさんの要望の声が聞こえて、関心の高さを感じている」と話しています。

 島根みらい事業所は、県委託の労協設立相談支援事業で労協うんなん立ち上げをサポートしてきました。