埼玉西南 コミュニティあさかが「勉強会」 協力依頼受けワーカーズが労協を説明

本紙 福本

 ボランティアや市民活動をしたい個人と団体をつなぐ「コミュニティあさか」は2月3日、「働きづらさ、生きづらさから、共に『働く』を考える勉強会」を朝霞中央公民館で開催。労協ワーカーズコープ・センター事業団埼玉事業本部西南エリアが協力しました。参加者数は22人。(本紙 福本)

朝霞市や近隣自治体に住む22人が参加

「まちづくり講座」共催し労協法周知も

 労働者協同組合に可能性を感じている熊澤健さんが代表を務めるコミュニティあさかとは、2022年9月に「まちづくり学習会」を共催。ふじみ野市で古民家を活用してデイサービスを行っているそらまめの実践を伝えながら、労働者協同組合法を活用したまちづくりを考えました。23年3月にも「働きづらさカフェ」を共催しました。

 今回の学習会は、コミュニティあさかから仕事おこしの相談を受けて打ち合わせ、まずは労協の勉強からとなったもの。朝霞市や近隣自治体に住む働きづらさを抱えた人や支援者、関わりのある人たちと一緒に、地域で働くこと、必要な仕事とは何かなどを考えました。

当事者の共生拠点「べてるの家」を学ぶ

 講演した向谷地(むかいやち)宣明さんは、北海道浦河町にある精神障害者の地域共生拠点「べてるの家」の理事長、向谷地生良さんの長男で、べてるの商品も扱う株式会社MCMedian代表です。

 向谷地さんは、べてるの家の活動について、「精神障害を抱えた当事者4、5人で始めた地域での共生活動は、今ではおよそ200人に。今年40周年。日中は当事者研究やSST(ソーシャルスキルトレーニング)などのプログラム、昆布の販売やいちごのへた取りなどの作業、スーパーや診療所の清掃、雪かきなども。問題を感じても『それで順調』、不安や苦痛が多くても正面から向き合い、『悩む力を取り戻す』、話し合うことは大切な自己表現だから『三度の飯よりミーティング』などの理念を掲げ、『対話をするとよくなる』という考えで暮らしている」と紹介。

 ワーカーズコープ連合会の田嶋康利専務理事は、「協同労働という働き方と労働者協同組合法」をテーマに講演。社会的困難を抱えた人と共に働くことの意義や協同労働の理念、労協法に基づき、全国で71の法人が設立されたことなどを紹介。

 埼玉事業本部の小川勇気事務局長は、県から受託している労協の相談事業や、11月16、17日に埼玉県で開かれる全国地域おこし名人・達人サミットin桶川・北本のことを伝えました。

グループ討議で活発な質問の声

 4グループに分かれてディスカッション。 西南エリアの堀米亘副エリアマネージャーが参加したグループでは、「就労継続支援B型事業所の場合、同じ仕事をしている職員と利用者の間に賃金差がある。協同労働は対等か?」との質問が。堀米さんは、立場の違いや制度上の難しさを伝えながら、一般の人とB型利用者が一緒に菓子の製造・販売を行っている所沢の菓子工房を紹介。後日、見学することになりました。

 「労協でやるメリットは?」との質問には、「『NPOの時は自分が全てを背負い込んでいたが、協同労働にしたらみんなが役割を分担して運営できるから気持ちが楽になった』と、労協コモンウェーブ(三重)の山浦久美子代表理事が話していた」と紹介。

 「話しが上手な人とそうでない人の差が意見反映に影響しないのか」との問いには、「意見は紙に書いてもいいし、声の大きい人に『他の人の意見も聞くように』とお願いしたりすることもある。会議ではまだまだうまくいかないこともあるが、悩みながら改善を進めている。剛腕のリーダーがいる現場よりも、話し合いができている現場の方が運営がうまくいくこともある」と話しました。

 田嶋専務が参加したグループには、自営業を営みながら精神障害を抱える家族の会を主宰し、労協でグループホームの運営を構想している人と、その会でピアサポート活動を行っている人、松下昌代県議が参加し、障害者とのコミュニケーションをうまく図る方法などについて、質疑応答が行われました。