ワーカーズコープ連合会 第1回 地球環境サミット 地域づくりの土台に気候・環境を位置付け
ワーカーズコープ連合会は、「第1回 ともにつくる、私たちの未来 地球環境サミット」を3月23日に連合会館(東京・神田駿河台)とオンラインで開き、117人が参加しました。兵庫県豊岡市の前市長中貝宗治さんが記念講演でコウノトリを中心に据えた地域づくりを話し、鹿児島県大崎町の中野伸一さんがリサイクル日本一の小さな町の取り組みを紹介。奇しくも地方の小さな自治体が環境に関わる取り組みで世界とダイレクトにつながっている様子が語られました。(本紙 本田真智子)

前豊岡市長中貝さん、大崎町中野さん登壇
意識的に広げる

ワーカーズコープ連合会は、2020年1月に「環境・気候非常事態宣言」を発出。加盟組織挙げて、再生可能エネルギーのみんな電力への切り替え、生ごみの堆肥化、小農・林業などに取り組んできました。22年には、気候・環境、よりよい社会のために活動する多様な組織・地域・個人と連帯し行動することを役割に気候環境アクションチームを発足。昨年の創立総会では、30年までに温室効果ガス排出量50%削減、50年に温室効果ガスの排出実質ゼロのカーボンニュートラルを実現することを目標として確認しています。
この目標に向かって、気候・環境の取り組みを、事業にもしっかり位置付け、みんなが意識的に取り組みを広げる必要があることから、地球環境サミットを開催することにしました。
目的地を示す
中貝さんは記念講演「Local & Globalの挑戦―世界の人々と地下水脈でつながる」で、人口減少対策として、若者にとって豊岡で暮らす価値・魅力を創造しようと、交流人口・移住人口を増やすために、世界に通用する「小さな世界都市」を目指して取り組んできたと説明。コウノトリの野生復帰の最大の狙いも「コウノトリも住める豊かな環境を創ること」と強調しました。
また、文化を焦点に、城崎国際アートセンターや兵庫県立芸術文化観光専門職大学などを開き、観光や演劇、農業の分野で世界との交流も進んでいることに触れ、「リーダーが目的地を示すことが大切。見える化することで、人は動き始める」と指摘しました。
ゴミ拾いとビンゴ
パルシステム連合会地域支援本部渡辺たかしさんと、気候政策シンクタンクClimate Integrate佐々木康之さんが連帯あいさつ。
リレートークでは、センター事業団埼玉事業本部事務局長小川勇気さん、東京中央事業本部事務局長北川裕士さん、藤井優奈さん、関西事業本部長高橋弘幸さん、山陰山陽事業本部長坂林哲雄さんが、現場での再生可能エネルギーへの切り替え、小農、森のようちえんなどの取り組みを紹介。
労協うえだ代表北澤隆雄さんは、ソルガム栽培について。「長野県上田市には東京ドーム69個分の遊休農地がある。それを再生するために、手間がかからない、廃棄する部分がない、 栄養価が高くてアレルゲンフリーのソルガム栽培を、農協や医療生協、大学などいろんなところに声をかけて取り組んでいる」。
ミライの取り組みを語る座談会では、進行役がセンター事業団九州・沖縄事業本部長竹森鉄さん、直鞍事業所長友岡有希さん、四国開発本部長酒井厚行さん、南東北事業本部長小澤真さん、北・南東北事業本部総務経理センター長三船洋人さん、北東北事業本部長坂本典孝さん、北海道事業本部長石本依子さん、恵庭事業所勝又みさ都さんが登壇。

勝又さんと石本さんがビンゴゲームと掛け合わせてゴミ拾いを楽しく取り組むことを話すと、会場からは「それは面白い」「うちの事業本部でも」と盛り上がりました。
地域おこし協力隊
ショートレクチャーとして、中野さんが大崎町のリサイクルの取り組みを紹介。ゴミ埋立処分場の延命のために始まった、住民、企業、行政が連携したリサイクルでは、ゴミを27品目に分別。資源ゴミの売り上げから、進学のために町を離れた若者が戻ってくることを狙った「未来創生奨学ローン」まで作り出しました。「日本一になるといろんなところから声がかかる。インドネシアへリサイクルの技術供与で、コミュニティに入ってのリサイクルの仕組みづくりをしている」と話し、連合会総合企画開発本部事務局長伊藤剛さんが、地域おこし協力隊として大崎町に出向することも紹介しました。

司会の荒井絵理菜さん(気候環境アクションチーム)が制作中のオンラインでの情報発信のプラットフォーム「エシカルワークス」を紹介し、理事長の古村伸宏さんがまとめで、「自分たちの行動が周りをどう変えていけるのか。その手応えなしには継続は難しい。私たちの気候・環境の取り組みは当事者性を重視し、それをどう広げていくかだ。地域づくりの土台に気候・環境を位置付け、それを事業活動の評価軸としていこう。社会連帯活動から突き抜けて、気候・環境の取り組みを本丸の事業にしていこう」と呼びかけました。