東京 「みたかむさしの協同ネット」設立 新たな価値観と出会い連帯し動き出そう
2月4日、東京都三鷹市、武蔵野市で協同労働、労働者協同組合を推進しようと「みたかむさしの協同コミュニティづくりネットワーク」(みたかむさしの協同ネット)が立ち上がりました。その経緯について、設立メンバーで労協ワーカーズコープ・センター事業団北関東事業本部長(前協同総合研究所事務局長)の相良孝雄さんの報告です。
自分の暮らすまちで協同労働広げようと
三鷹市に暮らす私は、2020年12月に労働者協同組合法が成立したこともあり、市内でも協同労働・労働者協同組合を周知し、その実装化につなげたいと、21年4月、「三鷹ネットワーク大学」のまちづくり研究員に応募。
任命後、同大学の「『民学産公』協働研究事業」(1年15万円で2年間の補助金)を活用して、「働くこと再発見講座」(まちづくり講座)やシンポジウムを開き、三鷹市の河村孝市長や市議との懇談を重ねながら労協法の周知に取り組みました。
「再発見講座」は、以前からワーカーズコープとつながりがあったNPO法人文化学習協同ネットワークなどの協力を得て開講。2年間で2回(1回6講座)開き、平均15人が参加。多様な市民との出会いがありました。
また、22年5月には、協同労働に共感し「この働き方で持続可能な地域づくりを」と考えていた人たちが、三鷹で「量り売りと地域の台所『野の』」を立ち上げましたが、この取り組みにも関わってきました。
議論重ねて設立趣旨、行動計画づくり
こうした取り組みを土台に、協同労働推進ネットの設立を進めてきました。
東京三多摩・山梨事業本部や文化学習協同ネットワークの佐藤洋作代表と高橋薫さん、「野の」のメンバーを中心に準備会をつくり、講座受講生や協同組合関係者、市議、協同総研の会員などに参加を呼びかけたり、他の協同労働推進ネットの取り組みを参考にしたりしながら議論を重ね、名称や目的、設立趣旨、行動計画などを固めていきました。
その結果、当初は三鷹市内での活動を想定していましたが、「それでは狭い」と武蔵野市も含めることに。
また、設立趣旨には、「地域の現状を知り、考え、行動することで新たな価値と出会い、連携し動き出すことを志向する学習会を開催する」ことに加え、「協同労働を志向する個人・団体のネットワーク、労働者協同組合の相談・設立を支援する」も入れることを確認しました。
「ケアと市民自治の土壌づくりへ」
2月4日、三鷹ネットワーク大学で開いた設立総会には、準備会メンバーをはじめ、三鷹ネットワーク大学のまちづくり研究員や働くこと再発見講座の受講生、たすけあいワーカーズこもれびの代表、三鷹、武蔵野両市議など30人が参加。

相良が設立趣旨と行動計画を説明し、行動計画を深めるテーマ別分散会も実施。働くこと再発見講座受講生からは、講座での学びや今後やっていきたいことについて発言がありました。
文化学習協同ネットワークの佐藤代表が、「地域づくりでは、多様な人たちとつながりながら絶えず学び、仕事をつくることが大切。それを実現するには協同労働が適していると思う。このネットワークを通じて、地域で支え合うケアと市民自治の土壌をつくっていきたい」としめくくりました。
基礎自治体単位の緩やかなネットワーク
県単位の協同労働推進ネットが多い中で、みたかむさしの協同ネットは基礎自治体単位で設立。顔の見える範囲でつながる緩やかなネットワークです。
会則も代表も定めていませんが、すでに、労働者協同組合での学習塾構想や、空き地・空き家の活用について知恵を出し合って自治体に提案しようという動きも生まれています。
引き続き、多様な人たちとの出会いを増やし、「野の」のような実践に触れる機会をつくりながら、三鷹、武蔵野地域で協同の文化が息づくよう、活動を広げていきます。
