ワーカーズコープ連合会 第1期通常総会 協同労働運動のナショナルセンター展望 新たに立ち上がった団体にも結集呼びかけ

本紙 炭谷

 日本労働者協同組合連合会(ワーカーズコープ連合会)は、6月22日に第1期通常総会を東京・池袋本部とオンラインで開催。会場参加91人、オンライン69アクセスがありました。総会終了後には会員団体や労働者協同組合の紹介・交流イベント「ワーカーズコープフェスティバル」が開かれ、多くの来場者で賑わいました。(本紙 炭谷)

民主的で未来を指向する連合会へ

労協法「周知から社会に定着させる段階」

 古村伸宏理事長が「新たに始まった協同労働の実践に学び、連合会のあり方についても底深い議論を。誇りあふれる方針を確立しよう」と開会あいさつ。

 来賓の厚生労働省雇用環境・均等局堀井奈津子局長は、「労働者協同組合法も施行から1年半が過ぎ、多様な95法人が立ち上がった。この制度も、周知・広報だけでなく、いかに社会に定着させていくのかという段階に入っている。厚労省では、今年度から『労働者協同組合活用促進モデル事業』を実施し、労働者協同組合が社会に定着していくよう、引き続き頑張っていく」とあいさつしました。

堀井局長

正会員17団体、準会員24団体に

 田嶋康利専務理事が議案提案。

議案を提案する田嶋専務理事

 「この1年で正・準会員合わせ5団体が加盟し、6月時点で正会員17団体、準会員24団体に。学習会や研修を旺盛に開催し、新たに加盟した団体との交流を進めてきた」と紹介。

 24年度の活動方針について、さらなる労働者協同組合やネットワークの設立促進、気候・環境アクション、小農・森林ワーカーズを通じた持続可能な地域づくり、国や自治体への政策提言、国際連帯、財政基盤の強化など7点の重点テーマを挙げ、「労協法によって1年半あまりの間に、日本社会に協同組合が100近く誕生したことの重みを私たちは再認識する必要がある。新たに立ち上がった団体にも連合会への結集を呼びかけ、協同労働運動のナショナルセンター(全国中央組織)を展望する活動を、みなさんと取り組んでいきたい」と呼びかけました。

 会員団体からの発言では、ワーカーズコープちばの岩下芙由子さん、ワーカーズコープ・センター事業団平本哲男代表理事、ワーカーズコープながの那須香織理事と森山喜好理事、Oretachino Camp(俺たちのキャンプ)労働者協同組合連合会の竹内理さんと樋口龍馬さんが登壇。

 5月に準加盟した、熊本の労働者協同組合「あるく」の廣野るみ子理事長も、「2年前に県の労働者協同組合第1号として設立し、昨年12月から生活介護事業を開始。経営が軌道に乗るにはもう少し時間がかかるが、みなさんの実践に学び、これからの事業展開に活かしたい」と話しました。

 全議案が賛成多数で採択され、役員改選では、新任3人を含む34人の理事を選出。再任された古村理事長が決意を語りました。

総会では役員改選も。第2期の理事、監事に選ばれたみなさん

 高成田健事務局長が、「総会で確認した活動方針を、それぞれの地域で取り組み、多様な協同労働の実践を広げていこう。その成果を持ち寄り、交流する連合会に」と締めくくりました。

 終了後には、ワーカーズコープ連合会会員団体をはじめ、労働者協同組合の活動を紹介する「ワーカーズコープフェスティバル」が総会会場で開かれました。

※  ※  ※

 総会には、協同労働推進議員連盟共同代表の田村憲久衆院議員と篠原孝衆院議員、同議連顧問の後藤茂之衆院議員をはじめ、世田谷区保坂展人区長、労働者福祉中央協議会芳野友子会長、協同組合関係者などから多数の祝電・メッセージが寄せられました。

「労協」の発展に寄与し必要とされる存在に

古村理事長就任あいさつ

組織改革に向けた大事な1年

 

 労働者協同組合法の施行からもうすぐ2年。100を超える労働者協同組合の誕生も目前という状況の中で、民主的で未来を指向する連合会への変革の大事な1年になる。

 私たちワーカーズコープ連合会も、労働者協同組合の発展に寄与し、本当に必要とされる連合会になっていくために、会員団体の皆さんと理事会の体制や活動、事業のあり方について議論を進めたい。

 そのためにも会員団体はもちろん、まだ連合会に加盟していない、あるいはこれから立ち上がる一つひとつの労働者協同組合とのつながりを多様に広げていきたい。

多様なつながりと居場所を地域から

 私が社会に出立ての頃に流行ったのが「新人類」「フリーター」という言葉だ。バブル景気に入っていく中で、ある意味、高度経済成長を支えてきた終身雇用や年功序列と呼ばれる日本的な雇用慣行から自由になろうとする機運が一部で盛り上がったのだと思う。

 終身雇用や年功序列によって、受けた恩恵や生み出された成果は大きかったかもしれない。しかしその一方で、「金の切れ目が縁の切れ目」ではないが、社縁というたった1つの強いつながりや居場所が、退職や定年と同時に切れた途端に孤立してしまう、そういう人々がシニア層を中心にあまりにもたくさんいることも事実だし、このことは非正規労働で働く人たちが置かれている状況にも当てはまる、深刻な課題なのではないか。

 1つの強いつながりに頼って生きていくのではなく、多様なつながりと多様な居場所をみんなが持ち合う。その方がもっと豊かに生きていける。その先駆けとなる実践が、すでに全国各地で生まれ始めている。

 日本の労働をめぐる慣習や状況が直ちに変わるわけではないが、協同労働という働き方やその仕事のインパクトを通じて地域から社会を変えていく。この決意を固め合おう。

ワーカーズコープ連合会第2期理事会

理事長  古村伸宏(センター事業団)
副理事長 大津清次(無茶々園の森)
     菊地 謙(ワーカーズコープちば)     
     馬場義竜(はんしんワーカーズコープ)      
     平本哲男(センター事業団、新任)
専務理事 田嶋康利(センター事業団)
事務局長 中野 理(センター事業団)
     松垣芳伸(センター事業団)
新任理事 國仲千明(かりまた共働組合)
     降籏克守(ワーカーズコープながの)
※ カッコ内は所属、任期は1年。理事34人、監事5人。理事は新任のみ掲載。