労協連特別学習会 「パレスチナの歴史、現在と協同組合運動」
ワーカーズコープ連合会と労協ワーカーズコープ・センター事業団は、特別学習会「パレスチナの歴史、現在と協同組合運動〜日本とパレスチナの協同組合の連帯に向けて〜」を8月6日、東京・池袋本部で開催し、23人が参加。アクセス数は112。エルサレムに近いカランディア地方のカランディア女性協同組合役員、サヘール・ファラジさんに現地の状況をWebで尋ね、連帯していく決意を伝えました。(本紙 福本)


ガザの協同組合全て消滅
カランディア女性協同組合役員がWebで語る
「ガザ地区には農業21、住宅62、貯金・信用・手工業・消費生活で6つ、計89の協同組合(組合員数8246人)が登録され活動していたが、イスラエルの攻撃以降、手工業協同組合を含め全てが消滅した」
カランディア女性協同組合(パレスチナ自治区を拠点に、女性組合員が絨毯・カーテン等を製造販売する生産協同組合)のサヘールさんは、ガザ地区の協同組合の状況をこう語り、肩を落としました。
しかし、そうした中でも、ヨルダン川西岸にあるカランディア難民キャンプの入口にUNRWA(アンルワ)(国連パレスチナ難民救済事業機関)の小さなシェルターができたことで、地域コミュニティの協力を得て、パレスチナ刺繍のショールームを設立したことを紹介し、「生産、教育、職業訓練、人道支援などの活動を展開しており、ヨルダン川西岸地区とガザ地区で排除された家庭のために、自己資金と支援者の協力でさまざまなプロジェクトも実施している」と報告しました。
そして、「炊き出しなどやれることをとにかくやる。少しでもあかりがあれば、そのあかりを灯し続けようと思う。草すら食べざるを得ないガザの人たちに寄付をお願いしたい」と支援を求めました。
「人権と国際社会の姿勢問われる」高橋真樹さん講演

学習会はワーカーズコープ連合会事務局長でCICOPA(シコパ) AP(アジア太平洋地域組織)代表の中野理(おさむ)さんがパレスチナ自治政府やパレスチナ協同組合総連合会と懇談を重ねて実現したもの。
学習会ではまず、ジャーナリストで放送大学パレスチナ難民問題授業担当の高橋真樹さんが「パレスチナ問題の現状とその歴史的背景」と題して講演。
「ガザ地区は人口3万人ほどの種子島と同じくらいの広さ。そこに約230万人が閉じ込められ、『天井のない強制収容所』と言われているが実態はもっと厳しい。子どもがたくさんいる人口密度の高い場所に爆弾を落とせばどうなるか、それを知りながら攻撃しているのがイスラエル」と指摘。
また、パレスチナ問題の本質は「占領、人種差別」対「国際法、人権」の戦いであり、「1967年の第3次中東戦争で、エジプト領のガザ地区などがイスラエルに占領され、以来57年間も世界が放置したままにしている。このことから、私たちは目をそらしてはならない」と訴えました。
97年に初めてガザを訪問後、たびたび現地に足を運び、NGOを通じた難民支援に携わってきた高橋さん。「問われているのは普遍的な人権問題と国際社会の姿勢。ウクライナを攻撃したロシアはダメで、ガザを攻撃しているイスラエルをよしとするような政府の姿勢を問わねばならない」と強調しました。
進行役の中野さんは今後の取り組みについて、「連合会としても、労協センター事業団、社会連帯機構をはじめJCAなどを通じて他の協同組合とも連携しながら、息の長い支援をしていく」と話しています。