厚労省視察 WCちば 若年女性支援、フードバンクなどへ 大臣官房特別分析官、社会・援護局も
厚生労働省大臣官房地域保健福祉施策特別分析官の駒木賢司さん、労働者協同組合業務室米岡良晃室長ら厚労省の職員6人が、9月30日、労働者協同組合ワーカーズコープちば(WCちば)の現場を訪れました。(本紙 炭谷)
困窮者自立支援、女性支援の担当職員も
厚労省による労働者協同組合の現場視察は今年度に入り4回目。今回は社会・援護局の職員も参加しました。
船橋市高根台にあるWCちば本部では、菊地謙代表理事、杉本恵子さん、渡邉美保理事、岩下芙由子理事が対応。組織の成り立ちや事業内容、多様な社会連帯活動について説明しました。

WCちばは、2022年12月に企業組合から労協法人に組織変更。企業組合時代に理事長を務めた杉本さんは立ち上げ当時を振り返り、「37年前、28人の発起人で立ち上げた船橋地域中高年雇用福祉事業団が原点。地域に必要とされる仕事にみんなで取り組みながら事業を広げてきた。自分は車の免許がなく送迎業務はできなかったが、それ以外の仕事は全部やった」と語りました。
その後、事務所の隣にある、地域活動拠点「おとなりさん」に移り、岩下さんがふなばし制服バンクの取り組みを紹介しました。
続いて習志野市で開所した、困難を抱える若年女性のための居場所「Tamro」(千葉県受託事業)と、千葉市内にあるフードバンクちばの倉庫兼事務所を視察。
それぞれ及川恵理事と高橋晶子理事が対応し、菊地代表理事は、FBちばについて「元々、生活保護受給者の就労支援プログラムとしてスタート。開始後、どんどんニーズが増え、今ではWCちばより有名なほど。活動が広がる一方で財政的には厳しい。昨年までは休眠預金活用事業を活用していたがそれが終わり、今年は寄付金や県の助成などで活動を続けている」と補足しました。
現場担当者との質疑では、組合員の年齢構成や職歴、給与水準、新規事業立ち上げ時のプロセスなどについて質問がありました。
「他地域でも参考になる取り組み」

駒木特別分析官は、「多様な地域課題に向き合い、いろんな工夫をしながら地域に貢献している姿の一端を見せてもらった。皆さんの活躍がさらに広がることを願っている」。
米岡室長は、「地域にニーズや困りごとがあったら、それを仕事にしていこうとする前向きな姿勢を視察するたびに感じている。労働者協同組合の活用促進に向け、引き続き頑張っていきたい」とコメント。
また、社会・援護局地域福祉課生活困窮者自立支援室安西慶髙室長補佐は、「年4回発行するニュースレターで労働者協同組合の自立支援に関わる実践を紹介することも考えたい。少しでも労協への入り口を低くできれば」。
同総務課女性支援室企画法令係細川日向子主査も、「若年女性支援事業では、複数団体がコンソーシアムを組み、それぞれの強みを活かして事業を行っている点が斬新。他の地域でも参考になる取り組みだと思う」と感想を述べました。
厚労省労働者協同組合業務室では、引き続き山形、高知の現場を訪れる予定です。
労働者協同組合ワーカーズコープちば
設立:1987年 組合員:220人
主な事業:病院清掃・送迎、生協物流センター業務、介護保険・障害者自立支援事業(居宅介護支援、訪問介護、放課後等デイサービス)、生活困窮者支援事業(相談、一時生活支援、就労準備支援、総合相談窓口、若年女性支援シェルター)など。他にも社会連帯活動として、コミュニティーサロン、フードバンク、制服バンク、子ども食堂、小農活動なども
事業高:5・5億円(2023年度)