11月16・17日、地域おこし名人・達人サミット 桶川・北本 「食・農・学校給食」「市民が仕事をおこす」など分科会準備

 「第6回全国地域おこし名人・達人サミットin桶川・北本」が11月16日―17日、埼玉県の桶川市と北本市を舞台に開かれます。

 藻谷(もたに)浩介さん(日本総研主席研究員)が「創り出そう! 市民の力で持続可能で豊かな地域社会を」と基調講演。

 分科会は「知る 学ぶ やってみようか~食・農・学校給食~」をテーマとする特別分科会の他、「市民が仕事をおこすということ」「北本団地のこれから」「地域のケア力」で、実行委員会で内容が深められています。こぞって参加を。

分科会ごとに担当者が集まり、どんな内容にするか議論(9月の実行委員会で)

仕事おこし分科会

 「市民が仕事をおこす」分科会では農家で元埼玉県議会議長の滝瀬副次さんが発言を準備。農業をやりたい人の「滝瀬塾」も計画中です。

休日の何割かを活用し楽しみながら農業をやり、いくらか利益を得られるように

滝瀬副次さん

滝瀬副次さん。「滝瀬塾」も計画中

完全に食料不足に

 今一番心配なのは、日本の我々が食べる食料がどうなるかということだ。

 私のところは、親父が昔、河川敷の原野に荒川から水を揚げて田んぼにし、米が作れるようにした。約60町歩を1反とか1反5畝(せ)とか分け、耕作者は260人いた。

 今は耕作面積が7割。3割は荒れ地になってしまった。耕作者は10人に。みんな80歳近辺で84歳の私より上の人が何人か。「機械が壊れるか自分がダメになるかでやめる」と言っている。

 私の子どもは2人おり、孫が3人いる。1番上が27歳くらいで、一生懸命手伝ってくれるが、それを「職としてやれよ」とは言えない。食べられないから。

 肥料、農薬の値段は上がり、農産物は安い。たとえ月20万でも給料をもらって、ボーナスをもらって働いてた方がいい。設備投資もしなくていいし。

 農業青年会議所も30人ぐらいいたけど、今は10人足らず。しかも米麦をやってる人は少ない。

小麦も作らなくなる

 米が余ってる時代、麦に転作をと言われ、転作奨励金が1反3万5000円出たが、令和9年度からは0になる。

 関税をかけても外国から来る方が安ければ、作っても赤字になるから小麦は作らなくなる。うどんやラーメンなどに使っている小麦が全部外国依存になる。船で持ってこられるわけで、濃い農薬で燻蒸した、健康を害するような食料だとわかっていても買わなければならなくなる。紛争でも起きて自分の国で食べるのに精一杯となったら輸出などできない。日本の国民は完全に食料不足になる。

 田舎に住んでる我々はまだいい。自分で食べるには米も野菜もある。ガスが高くてダメなら薪を燃やすことだってできる。でも都会に住む人はできない。

 農協も赤字。今、埼玉県に10農協くらいあるが、何年かのうちに2つか1つにしなければやっていけなくなる。

 農協が合併すると、組合員と農協、農協職員との関係がどんどん薄らいでしまう。昔は肥料や農薬などを職員が配達していたから、「今度は何々を持ってきて」とか頼めたし、「こういうものを作った方がお金になる」とかいう話も聞けた。今は業者が届けているだけ。安い肥料を量販店とかで買ってきてしまう農家も多い。

 農協は、金融とか共済をやってるけど、 銀行など本職に対抗してやっていくのはなかなか難しい。

「来年も」といわれるが

 ではどうするのか。政府は大型農業をやる人には機械の購入費用とかいろいろ助成金を出してるけど、別な形での農業振興に力を入れないとだめだ。

 たとえば、今、会社勤めの人は土日だけでも年間100日以上休みがある。その何割かでも活用し、楽しみながら農業をやって、いくらか利益が得られるようにすることだ。5畝でも1反でも耕し、自分たちで食べ、余ったら売れるようにする。政府、自民党もそういうことに力を入れないとダメだ。

 今回、米不足問題があった。稲刈りをしてたら、「米を売ってください」って若いやつが2人来た。「農協へ出すから無理だ」と断ったのだが、後日、籾摺(もみす)りしてたらまた来た。その晩、こしひかりが8袋盗まれた。

 「どこに行っても米がなくて毎日ラーメンなんかばっかりだ。5キロでもいい」という人も3人。10キロぐらいずつ持たせてやった。

 他にも、「1年食べるのに必要な3袋とか5袋を譲ってくれ」という人が随分来たので分けてやった。

 「来年も頼む」といわれるが、私がやってるかどうかわからない。

 サミットでは「滝瀬塾」も提案される。荒れた農地を少しでも青々としたものにしていただければ。