リゾームスクール 「ホームベースドエデュケーションの会」が合宿 大事なのは、その子にとって最善の生き方
不登校などの子どもをかかえる労協センター事業団の仲間と、不登校経験者がメンバーとなっている労協創造集団440㎐(ヘルツ)などでつくるリゾームスクール「ホームベースドエデュケーション(HBEd)の会」は10月12、13日、昨年に続いて山梨県西桂町の三ツ峠グリーンセンターで合宿を行いました。首都圏と宮城、長野から5組の親子らが集まり、労協センター事業団東京三多摩山梨事業本部のメンバーや運営スタッフも含め26人が参加しました。(440㎐(ヘルツ) 石本恵美)
「HBEdで育った人の話を聞く」「進路」などのテーマで
首都圏と宮城、長野から参加
大人たちは会議室で、「近況」「HBEdで育った人の話を聞く」「進路」「TDU・雫穿(てきせん)大学の学びを知る」というテーマで話し合いました。
反響が大きかったのは「HBEdで育った人の話」。小2で不登校になり、家で理科のいろんな実験をしたこと、絵を描くことや料理に夢中になったことなど、学びの経験や思いを聞きました。また自分が好きなことに夢中になっていたことを両親が応援してくれたことから、「将来につながるかどうかではなく、今自分の心が動くことを大事にしていいんだと思えるようになった」とも話してくれました。
「進路」のセッションでは雫穿大学の朝倉景樹さんから、不登校の子は「小中高大・就職」という〈普通〉のルートからはずれた自分はダメだという自己否定や社会のプレッシャーが強く苦しいこと、不登校経験者の中で学校ルートに戻った人たちの自殺率が高いことなどが紹介され、大事なのは、なんとか〈普通〉ルートに戻るのではなく、その子にとって最善の生き方とは何かを考えることではないか、と話し合いました。
子どもたちは外で遊んだり、室内でゲームやオセロをしたりとそれぞれに過ごし、希望者は近くの釣り堀や川で遊べる公園に出かけました。(見守り担当の大人がついて)
夜は大人も子どもも一緒にバーベキューを楽しみ、花火や肝試しで盛り上がりました。

親同士は定例会などで知り合っている人がほとんどの一方、子どもたちは初対面のケースが多く、不登校のきっかけがいじめや人間関係であったりする子も少なくないので、みんなと馴染めるか心配された親御さんもいましたが、蓋を開けてみれば意外とすんなり馴染み、すぐに意気投合した子たちも。そんな出会いや化学反応が起こるのもこの合宿ならではだと思います。
親御さんたちからは「リゾームに参加すればするほど、自分の価値観が変わっていく。子どもには心が縮むような思いをしてほしくない」「年齢で区切っていく社会だなと再確認した。(学校に行かず家で過ごしている)うちの子は、小学3年生というより9歳という感じで生きている。年齢に関係なくこの子が興味のあることをタイミングを逃さずやれて生きていければ」という感想をもらいました。
来年も合宿を開催する予定です。
5年目迎えたリゾームスクール
毎月定例会、交流し学び合う
リゾームスクールはTDU・雫穿大学、労協創造集団440㎐、労協ワーカーズコープ・センター事業団の三者が、日本社会連帯機構TOKYOの助成を受けて行っている活動で、5年目を迎えました。

参加メンバーは、不登校や、家庭を中心に学ぶホームベースドエデュケーションを行っている人たちなど。毎月の定例会はリアルとオンラインのハイブリッドで。3時間に渡って子どもや保護者の近況報告、テーマを決めての話し合い、不登校の子どもの学びの情報紹介などを行い、交流し学び合います。子どもたちの集まりもあります。
毎月発行するニュースレターにはHBEdで学び育った当事者の経験談や、国内外のHBEd情報、不登校経験者による「働く」がテーマのコラムなどを載せています。