まちづくりフォーラムin秩父 埼玉協同ネット主催、秩父圏域1市4町後援 共に働き、共に生きる地域めざして

本紙 福本

 埼玉協同労働推進ネットワーク主催の「まちづくりフォーラムin秩父」が、3月8日に秩父宮(ちちぶのみや)記念市民会館で開催され、81人が参加。埼玉県や秩父市、小鹿野町(おがのまち)、長瀞町(ながとろまち)、皆野町(みなのまち)、横瀬町(よこぜまち)、埼玉県生活協同組合連合会が後援、一般財団法人 協同労働くらしごとが協力しました。2024年4月に秩父市全庁役職者向け「労協法説明会」を行って以来の取り組みです。(本紙 福本)

 秩父を中心に活動するバンド 「たよなひて」のオープニングセッションで開幕。

バンドの演奏で開幕

 映画「医師 中村哲の仕事・働くということ」を鑑賞し、労協ワーカーズコープ・センター事業団埼玉事業本部の小川勇気事務局長が協同労働と地域づくりについて講演。労働者協同組合法の施行(22年10月)以降、全国で130超の法人が立ち上がっているこなどを伝えました。

 パネルディスカッションは「求められる地域のあり方とは︱共に働き、共に生きる」がテーマ。3団体の代表者が登壇しました。

地域の「困った」に応え

労働者協同組合こうさてん

 労協こうさてん代表理事の打越紀子さんは、「11年の東日本大震災当時、盛んに言われた“絆”“つながり”をやろうと、NPOでコミュニティカフェを開始。そこに来る人を通じて地域のニーズを知り、子育て支援や福祉有償運送、学習支援、生活サポート、障害福祉サービスなどを手掛けてきた」。

打越さん

 得意のウクレレで「こうさてんの歌」を弾き語りながら、「労協法施行3年以内の移行は簡単というので法人移行した」とも。

 また、「辞めて戻ってくる人がいる一方、給料を発生させづらい人も。そんな人にもできることをやってもらい、お昼ご飯を提供している」と語り、「十分とは言えないまでも、ほどほどにいろんな人が出入りして働ける環境にはなっていると思う」と話しました。

自然の中で、自然と共に

認定NPO法人森のECHICA

 1市4町が共同で取り組む秩父地域居場所づくりサポートセンター事業「井椋(いぐち)がっこう」を昨年4月から受託・運営している認定NPO法人森のECHICA代表理事の葭田昭子さんは、08年4月に開園した森のようちえん 花の森こども園について。

葭田さん

 地域の子どもが通っていた幼稚園の経営・教育方針が変わり、「変化を受け入れて残ることも、他園に移ることもできなかった5人の子どものために、その子の保護者などと一緒に『ないなら創ろう』と自主保育の子どもの育つ場を立ち上げた」と紹介。

 自然との向き合い方を話した部分には特に力を込め、保護者と一緒に園庭を開拓した時、「業者に頼んでは」と話す保護者に「お金で解決したら意味がない。子どものために一緒に汗をかいてほしい」と協力を求めたとも。「元々そこに住む生き物や植物に“おじゃまする”気持ちで日々、過ごしている」。

 また、子どもたちは「パパよりママより“木”が大事」と話すそうで、理由は「ないと呼吸できないから」。

 「自然からの贈り物の中で、循環の中で生かされていることを子どもたちは学んでいる」と語りました。

就労支援通じ地域支える

NPO法人はぴねす

 NPO法人はぴねすの山岸剛理事長は、57歳で「はぴねす」を立ち上げ、ひきこもり(傾向含む)の人たちの相談に対応。「継続するため、カレンダーの袋詰めや車椅子の点検・清掃など収益事業もいろいろ行った」とし、障害者の保護者の休養確保のための預かり事業や、発達障害児の理解を促す啓蒙活動なども行う中で利用相談が増え、「しっかり地域を支えようと、20年に就労継続支援B型事業所(定員20人、登録16人、平均利用者7人)を開所した。ボールペンの組み立てから車椅子や窓清掃、草刈り、野菜の有機栽培・販売などを行っており、人とつながり、地域とつながることを心がけている。24年から始めた『生活サポート』事業を通じて今後も仕事を増やし、労協とのつながりも考えていきたい」と話しました。

山岸さん