埼玉 北本 「滝瀬塾」 第1回 説明会 「やってみたい!」と参加者20人超 日本の農業を未来につなげる
昨年11月に埼玉県で開催された第6回全国地域おこし名人・達人サミットin桶川・北本の発起人の一人で、元埼玉県議会議長の滝瀬副次さんを塾長に迎えた「滝瀬塾」(昨年10月29日発会。遊休農地を活用した初心者でも始められる農業体験の場)開講に向けた第1回説明会が3月31日に北本市文化センターで開かれました。事務局を含め35人が参加し、滝瀬さんはじめ運営委員や事務局では、「農業をやりたい人がこんなにも」と手応えを感じています。 (本紙 福本)


農機が壊れるか、自分が壊れるか
グループ化し、できれば協同労働で
北本市内に所有する農地で米麦中心の農業を営む滝瀬さんは冒頭、「農業の担い手は80歳前後と高齢化が進んでいる。機械を使っているが、『農機が壊れるか自分が壊れる(倒れる)か』という状況だ。どうすれば若い人に農業を手渡していけるか、自分の農地に接する450坪(ダブルスのテニスコート6面弱)の遊休農地を使い、安心安全な食づくりなどを一緒に考えたい。私も85歳。培った経験をもとにできる範囲でお力添えする」とあいさつ。
運営委員の山本幸司日本社会連帯機構副理事長は、「日本の農業再生に向け、小さく生んで大きく育てる考え。柱は2本。一人ひとりが日本の農業や食糧の危機的状況を知ってその大切さを学ぶことと、自分で営農すること。本格的にやりたい人や兼業でやりたい人、退職後の時間を使って有機農業などに取り組みたい人などいろいろだと思うが、できればグループ化し、協同労働で取り組んでいければ」と塾開講の趣旨を説明。
会場には、工藤日出夫北本市議や北本市産業観光課農政担当職員、桶川市べに花生産組合の方々、佐藤洋桶川市議会議長なども駆け付け、桶川市の小野克典市長から激励のメッセージも届きました。
「農業従事者の減少は深刻」の声も
語られた参加の動機は次の通りです(抜すい)。
耕作放棄地活用したい
「父の実家(山梨)の農地が耕作放棄地になている。母も施設に入り管理できない。学んだ知識で土地を蘇らせたい」
農業しっかり学ぼうと
「くじら雲(労協ワーカーズコープ・センター事業団北本西部地域福祉事業所)で主に農業担当。水菜や春菊、ほうれん草などを作っているが失敗も多く、しっかり学びたい」
横のつながりもほしく
「会社で野菜栽培と魚の養殖を合わせたようなことを最近始めたが、野菜の栽培が安定しない。ノウハウを学びたいのと、横のつながりもほしいと思って」
日本の未来のためにも
「上尾(あげお)の畑で無農薬栽培をしている。農業従事者の減少は深刻だと思っており、日本の未来のためになるようなことができれば」
無関心ではいられずに
「55歳で教員を辞め、就農するつもりだったがズルズルと。一般市民も農業できる仕組みを常々考えており、無関心ではいられずに来た」
ストレス解消に農業を
「中国出身。東京でコンサルティングの仕事をしており、ストレス解消目的で市民農園で畑を借りた。体調が良くなり、本格的にやりたくなった」
困難抱えた人の収入増に
「成年後見の仕事をしており、高齢者や引きこもりなど困難を抱えた人たちの収入を増やすのに農業を活かせないか考えている」
家族の安心な食事にと
「小川町と嵐山町(らんざんまち)(いずれも埼玉)でオーガニックカフェを運営していたことがある。農業の経験はないが、家族が安心して食べられる有機栽培などをやれれば」
良質な土づくりを希望
何より“土”が大事。良質な土づくりに取り組みたい」
今後、参加した人たちの希望や意見を事務局で集約し、4月中旬までに一定の方向性を示しながら具体的活動につなげていきます。
説明会終了後、入塾を希望するメールが届き始めており、「準備を急がなければ」(事務局)と話しています。 第2回説明会は、4月24日に開かれます。
「このままでは日本の農業は終わる」
就農人口増への結束を
日本社会連帯機構 永戸代表理事

「滝瀬塾の構想は、『このままだと日本の農業が終わってしまう』という危機感から生まれた。一人ひとりのやりたいことを大切にしつつも、『真剣に農業をやろうという人口を増やす』ことが基本的な考えだ。この思いを、ぜひとも共有してほしい。
そのためにみんなで結束し、それぞれの思いと塾の設立理念を実現していきたい」。