千葉・多古 酒を醸す労働者協同組合 労協鮭酒造を訪問
千葉県香取郡多古町にある昨年11月に設立された日本酒を醸す労働者協同組合鮭(さけ)酒造に、労協ワーカーズコープちば代表理事菊地謙さんらが2月21日に訪問しました。菊地さんの報告です。
労協ワーカーズコープちば事務局長渡邉美保さん、駒澤大学教授松本典子さん(労協いわたツナガル居場所ネットワーク理事)、労協ワーカーズコープ・センター事業団成田①地域福祉事業所(ちば北総サポステ)所長木村良子さんが同行。
鮭酒造では、代表の大橋誠さん(49歳、男性)、市川菜緒子さん、佐藤貴英さんが迎えてくれました。

「人新世の『資本論』」で労協知る
鮭酒造は、大橋誠さんと仲間4人の計5人で立ち上げました。大橋さんはNHKの番組「欲望の資本主義」を観て経済学者の斎藤幸平さんを知り、「人新世の『資本論』」を読んで感銘を受け、たくさんの人に買って配ったそうです。労働者協同組合についてもそこから知ったそうですが、実際にはほとんど知らないのでいろいろ教えてほしいとのことでした。
大橋さんは、大学を出てから農山漁村文化協会(農文協)に就職し、その後居酒屋、野菜の卸、米作りと仕事を変え、米を買ってもらうために神崎町(こうざきまち)の酒造会社・寺田本家に入社し、杜氏として働く、多古町に古民家購入、鮭酒造を立ち上げるという、かなり面白い経歴を持っています。
寺田本家での酒造りが楽しかったので、酒蔵をやろうと思ったそうです。
酒造免許取得は困難で、クラフト・サケ
これからですが、来年には酒蔵を作り、再来年には酒造りをすることを目指しています。しかし、まだ資金的なめどなどはたっておらず、地元の銀行に融資を申し込んでいますが、「労働者協同組合への融資実績が無いので……」と言われているとか。
いずれにしても、アイガモ農法で無農薬米を作り、知り合いの酒蔵を借りて酒を仕込み、クラウドファンディングに取り組みながら、仲間と共に酒蔵づくりを目ざしているとのことでした。日本では、新たな日本酒の酒造免許を取得することは困難で、近年「クラフト・サケ」という日本酒と同様のお酒を造る取り組みも広がっていることを教えてもらいました。

他のメンバーは、副業(一級建築士や管理栄養士の資格を持ち、地域おこし協力隊などで働く)をしながら、大橋さんの活動に共感して一緒に酒造りをやっていこうとしています。
今後、県内の労働者協同組合間で交流していきたいと思います。