協同労働推進議連総会 鰐淵厚労副大臣 「労協をしっかりと社会に定着させる」 経産省、総務省なども後押し
超党派の国会議員による、「協同労働推進議員連盟」の総会が5月22日、衆議院第2議員会館で開かれ、加盟議員をはじめ、厚生労働省、経済産業省、総務省、中小企業庁などから37人が参加しました。(本紙 炭谷)

篠原孝共同代表が、「人口減少が進み、あらゆる分野で担い手不足が深刻さを増す中で、労働者協同組合に対する社会的要請はかつてないほど高まっている。本制度を広く社会に根付かせていこう」と開会あいさつ。
駆けつけた鰐淵洋子厚生労働副大臣も、「労働者協同組合をしっかりと社会に定着させ、多様な地域課題の解決に貢献できるよう、周知と活用の促進に取り組んでいく」と力を込めました。

厚労省雇用環境・均等局の田中佐智子局長は、「5月1日時点で148法人が設立され、うち約3割が高齢者、障害、子ども、困窮者の支援などの福祉関係」と設立状況を説明。モデル事業について、「昨年度より5県で開始。福井県では、3法人が設立され、他の地域でも設立案件が複数動いている」。今後について「令和9年(2027年)10月で施行5年になる。検討規定もあり、来年度は実態把握に取り組む」と述べました。
福井県 モデル事業で3法人立ち上げ
県内市町の8割が推進協議会参加
労働者協同組合活用促進モデル事業の実施状況について、福井県産業労働部大塚智樹部長と同労働政策課上藤正純課長が報告。
上藤課長は「事業主体の『ふくい協同労働推進協議会』には県内市町の8割が参加。制度周知や設立支援を進めてきたが、今年度は機関連携による雇用機会創出にも注力。来年度は働く人のウェルビーイング向上にも力を入れる」と語りました。
モデル事業で立ち上がった労協法人の一つ、鯖江市で放課後等デイサービスを運営する労働者協同組合チャイルドセンター彩葉(いろは)の青竹勝代表は、労協を選んだ理由をこう語ります。
「支援で大切なのは、子どもと正面から向き合うこと。職員同士が対等に話し合い、意思を反映できること。上下関係の少ない労協だからこそ現場の声を柔軟に活かし、子どもの変化に応じた支援ができると思った」
当事者団体として、ワーカーズコープ連合会古村伸宏理事長、ワーカーズ・コレクティブ ネットワーク ジャパン(WNJ)藤井恵里代表が発言。
古村理事長は、加盟状況やモデル事業への協力、直接・間接を含め約7割の法人設立を支援した実績を紹介し、「新規法人の多くは小規模。持続可能な事業運営を支援・推進するためにも、厚労省も交えて連合会の役割に関する検討を始めていただきたい」と要請しました。
経産省 「地域協同プラットフォーム」の中核として
総務省 「指定地域共同活動団体制度」で連携想定
労働者協同組合の設立支援や地域活性化の観点から、経産省、総務省、中小企業庁からも参加がありました。
経産省は、構想中の「地域協同プラットフォーム」における労働者協同組合の役割について、「協同組合や住民出資会社などを主体とする共助型の新たな事業体であり、労働者協同組合は有力な担い手。位置づけや支援制度の整備を進めたい」。
総務省は、地域おこし協力隊の隊員が立ち上げた労働者協同組合アソビバや、鹿児島県大崎町での実践例を紹介。昨年度創設した「指定地域共同活動団体制度」に触れ、「この制度は、多様な地域主体が連携・協働し、課題解決やサービス提供に取り組むための枠組み。労働者協同組合は、組合員が主体的に関わる形態であり、制度の構成員や連携先としての活用も十分想定される。地域に根ざした担い手としての活躍に期待している」。
中小企業庁は、労働者協同組合が活用可能な支援制度として、「IT導入補助金」「事業再構築補助金」に加え、新設の「中小企業新事業進出促進事業」などを挙げました。
田村憲久共同代表が、「労協法における連合会の果たすべき役割も検討課題。大変だがWC連合会にはその模範となっていただきたい。資金の集め方や立ち上げ時に活用可能な補助制度の整理や共有も求められている。制度定着に向け、やらなければならないことはたくさんあるが、力を尽くしていこう」とまとめました。
議連新役員体制
顧問:長妻 昭(立民)、河村建夫(自民)、郡司 彰(立民)、太田昭宏(公明)、橋本 岳(自民)、桝屋敬悟(公明)
共同代表:田村憲久(自民)、篠原 孝(立民)
代表代行(兼幹事長):後藤茂之(自民)
副代表:城内 実(自民、※経済安全保障担当大臣)、西村智奈美(立民)、古川元久(国民)、福島みずほ(社民)、大島 敦(立民)
幹事長代行:大河原雅子(立民)、中川康洋(公明)、池下 卓(維新)、舟山康江(国民)、田村貴昭(共産)
幹事長代理:大串正樹(自民)、小山展弘(立民)
事務局長:里見隆治(公明)
事務局次長:菊池大二郎(国民)