ワーカーズコープ連合会 第2期総会 今と未来に広がる協同労働を見据えて 持続可能な地域のための仕事、連帯を
日本労働者協同組合連合会(ワーカーズコープ連合会)第2期通常総会が、6月28日に東京・池袋の本部とオンラインで開かれ、122人が参加しました。「持続可能な地域社会づくりへの大きな役割が連合会にはあるのではないか」との基調の下、会員組織の交流・ネットワークだけではなく、労働者協同組合法の改正に向け、労働者協同組合と協同労働の実態を広く社会に伝え、多様な主体者と地域づくりを進めていくことを展望しました。総会に引き続き「ワーカーズフェスティバル」が開かれ、146人が参加。酒蔵、造園、編集、米作りなどの新しい労働者協同組合との交流なども行われました。(本紙 本田真智子)

法改正視野に、連合会の大きな役割問い
冒頭、古村伸宏理事長が「10月で法施行から3年、現在158の労協法人が設立された。今、未来を見据えるために、労協法が成立するはるか以前からの協同労働の歴史を振り返る必要がある。よい仕事の探求が主人公を育て、仕事の領域も広がった。持続可能な地域のための仕事、そのための連帯を具体的な地域でつくっていく。このような活動を進めていくときに、連合会はどういう存在となっていく必要があるのか。法改正も見据えた議論を始めよう」とあいさつ。

来賓の厚生労働省雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室米岡良晃室長があいさつ、協同労働推進議員連盟共同代表の田村憲久衆議院議員、国際協同組合同盟(ICA)アリエル・グアルコ会長、CICOPA(シコパ、産業労働者・熟練工業者・サービス生産者協同組合国際機構)イニーゴ・アルビズーリ・ランダザバル会長がビデオメッセージ。
人間らしい仕事を
田嶋康利専務理事が基調と24年度活動総括、25年度活動方針を提案。「地域の人々と連帯して共に仕事を起こしたり、『生産者』として新しい取り組みを進めたりしなければ、人は主体者として成長もしないし、根源的危機にある社会を変えることはできない。そうであるのなら、連合会はいったいこの社会に対してどういう存在であるのか。単に労働者協同組合が集まって、横につないでお互いの情報交換や連携をする組織にとどまっていいのか。地域の持続可能性をどうするのかに自らの役割を置いて、人たるに値する社会、労働、人間らしい働きがいのある仕事を地域の中からつくっていく。そのための大きな役割が連合会にあるのではないか」と問いかけました。

新専務に竹森鉄さん
決算や予算、規約改定、役員選任などは松垣芳伸事務局長が提案。
続いて、ワーカーズコープみえ松本拓摩さん、労協あるく廣野るみ子さん、労協ワーカーズコープ・センター事業団髙木久史さん、創造集団440㎐鈴木かときさん、石本恵美さん、ワーカーズコープ山口末永一博さん、労協うえだ西沢美香さん、北澤隆雄さんが議案に賛成の立場から発言(別掲)。24年度新規加盟の労協ごまのたね齋藤紀美子代表理事、労協HATO文化編集部米田朋代理事も発言しました。
議案は全て全会一致で採択され、第1回理事会で理事長に選ばれた古村さんが、新専務理事の竹森鉄さん(センター事業団専務)など新役員を紹介し、「いよいよ法改正も議論の対象になるし、何よりも労働者協同組合、協同労働を社会化していく大きな使命がある。連合会は法人化して2年、これから本格的に実体をつくっていくことになる。大きな協同労働の輪を広げていくことに尽力する」と就任あいさつ。
質的に変わり発展
司会の平本哲男さんが、役員の退任あいさつも兼ね「5、6年前にも役員を務めたが、当時の連合会と今とでは、全く質的に変わり発展した。先日、北海道南富良野町の労協『みなにこ』を訪問。町には市民の資質や能力を生かせるような仕事が全くないので、自分たちで作りたいと設立。みんなで話し合って、みんなでいろんなことをやりながら対等、平等で仕事を組み立てていく協同労働がいいと、労協法人を選んだという。労協法第一条には、多様な就労の場を作って、多様な需要に応じた事業を行って、持続可能な地域社会に資すると謳われているが、その具体化が本格的に始まり出した」と締めくくりました。

発言
WC山口 社協、子ども食堂と田んぼづくり
労協うえだ 地域包括と困りごとの仕事づくり
労働者協同組合ワーカーズコープ山口
理事長 末永一博さん

17年目の『みんなでつくってみんなで食べる田んぼ』の取り組みでは、今年も15反をつくっている。
1月開催の映画『医師 中村哲の仕事・働くということ』上映会のアフタートークで、田んぼの取り組みを紹介すると、田んぼを一緒にやりたいという人や、ワーカーズを立ち上げたいという人たちと出会った。これまでは組合員のための田んぼづくりとしてやってきたが、いろんな人たちが田んぼに結集する(社会連帯活動の)『クラブ活動』としてやっていくことにした。
地域の社会福祉協議会からは、地元で子ども食堂を開く4つの団体が、米を確保できず困っているという相談が持ち込まれ、一緒に田んぼづくりをやることになった。
労協うえだ 代表理事
北澤隆雄さん、西沢美香さん


労協法を知り、「みんなで集まって仕事を作って稼ごうぜ」と、労協うえだを立ち上げて2年。「困りごとの仕事づくり」がようやくできた。地域連携会議で地域包括支援センターの所長と出会い、地域の困りごとが地域包括に入ってくるが、その解決が難しいと知る。そこで、労協うえだが仕事としてこの困りごとを解決する仕組みをつくった。
また、地域の団体と一緒に遊休農地の再生とソルガム栽培の普及に取り組む連絡協議会も発足した。
活動のたびに新しい仲間が増えて、現在組合員が24人にまで増えている。