WC山口 17年目の「みんなでつくってみんなで食べる田んぼ」 約5トン収穫 市内全子ども食堂にも配布

専務理事 田んぼ担当 下瀬正光

 労働者協同組合ワーカーズコープ山口(WC山口、光市)が取り組む「みんなでつくってみんなで食べる田んぼ」の、17年目の稲刈りが終わりました。今年は15反の田んぼをつくり、収穫量は過去最高。うるち米は昨年より500㎏増え4910㎏、もち米は田んぼを増やしたこともあり400㎏増えて626㎏を収穫し、今年も全組合員に一人一俵を分配することができました。また、地域の人の参加もあり、新しい段階に入りました。(専務理事 田んぼ担当 下瀬正光)

自然栽培にも挑戦、地域の人も参加

 9月末から始まった稲刈りが、10月末にようやく終了。

 今年の夏は例年になくとても暑く、米の生育に影響がないか心配でしたが、無事8月中旬には花が咲き稲穂が実ってくれました。

ベテランの子も

 9月27日には、恒例の放課後等デイサービス「児童デイサービスすだっち」「すだっちイースト」合同で稲刈りをしました。子どもたちだけでなく、保護者、地域の人、組合員など40人が参加。

 今年は、すだっち、イーストに分かれて、どちらが速く刈り採れるか競争。

恒例の児童デイサービスすだっち・すだっちイースト合同で稲刈りを終えて。7年稲刈りをするベテランの子も
稲刈り競争。真剣に刈り、たくさんの稲を運ぶ。
稲刈りの後、コンバインの試乗も

 稲刈りが初めての子もいれば、7年目のベテランの子もいたり、飽きて水路で遊んだり、虫を追っかけてばかりの子どももいたり。

 それでも競争となると、真剣に次から次へと刈り込んでいき、1時間半で終了。ベテランが若干多かったすだっちの勝利でした。

上映会きっかけに

 17年目の特徴は、1反6畝(せ)ほどの田んぼで初めて自然栽培に挑戦したことです。徐草剤も化学肥料も入れず、ジャンボタニシが草だけ食べるように水管理し、雑草を抑えました。できた自然栽培米をおむすびで試食したのですが、甘めでとても美味しかったです。これを機に少しずつでも自然栽培を進めていければと思っています。

 他にも、社会福祉協議会を通じて相談があり、市内に11カ所ある子ども食堂全てに、1・2トンの米を分けることになりました。

 また、今年は映画「医師 中村哲の仕事・働くということ」上映会で、WC山口の田んぼの取り組みに関心を持った市民と出会ったので、市民が関われるようにと、「クラブ活動」を発足。現在、4人が参加しています。

 苗作りから一緒に作業してもらい、苗の水やりや田植え、田んぼの草刈りと稲刈りまで大活躍しました。

 「クラブ活動」参加者の感想を紹介します。

農業に興味なかった

相本理辺香(りべか)さん

 私は「食」、食べること、作ることは、とても好きですが、農業にはあまり興味がありませんでした。何かとても大変というイメージがあったからです。

 ある日、Uターンで帰って来た友人から誘われて、WC山口の活動に参加しました。

 種もみを並べたり、その後BBQをしたり。すだっちの子どもたちと一緒に、田植えや稲刈りなども、初めてやりました。

 田植えでは長靴を準備しましたが、普通の長靴では難しいとのことで、靴下で田んぼへ。田んぼにあんなに足をとられると、初めて知りました。

 いつの間にか童心にかえって子どもたちと大はしゃぎ(笑)。

 たくさんの人たちと関わらせてもらい、自分の作ったお米をいただいて、とても楽しかったです。

 今までにない経験をさせてもらいました。また、是非参加したいと思います。

左端が相本さん、隣が久重さん

主食は米のはず

久重まどかさん

 中村哲さんのドキュメンタリーフィルムの上映会をきっかけに、以前から興味があったお米作りのごく一部にこの春から携わらせてもらった。もみまき、早苗(さなえ)の水やり、田植え、そして稲刈り。

 冊子「みんなでつくってみんなで食べる田んぼ」を読むと、いろいろな苦労の上に今があるのだとしみじみ思った。日本人の主食はこれまでもそしてこれからも「お米」のはず。

 私のような素人を受け入れてくれたWC山口とご縁をいただけてとても感謝しているし、こんな関わり方であっても広がっていけばいいなと感じている。