厚労省山田審議官 広島の協同労働現場視察 「国際的にも評価される日が」
厚生労働省の山田雅彦厚生労働審議官らが、11月12日、広島市の協同労働支援センターと、広島市内の労働者協同組合を視察しました。山田審議官は、雇用環境・均等局長時代に労働者協同組合法の成立に関わり、ワーカーズコープちばの現場を訪れたことがあります。(労協ワーカーズコープ・センター事業団山陰山陽事業本部長 高成田 健)
厚労省から笠松和広調査官と雇用環境・均等局勤労者生活課労働者協同組合業務室の池田陽平室長が参加。
広島市経済観光局雇用推進課の中川航輔課長と伊東高之主査、広島市協同労働支援センターの島津邦也センター長、統括コーディネーターの高成田が同行しました。
事業を通じて地域づくり担う存在
最初に訪れたのは4月にオープンした広島市協同労働支援センター。公益社団法人広島市シルバー・協同労働センターの建部賢次理事長と笹口八恵美常務理事が設立の経緯を説明し、島津センター長と高成田が、2014年から始まった市の協同労働促進事業(当初モデル事業)と、この事業から37団体、470人以上の人が協同労働の仕組みを活用して働いていることなどを紹介。
山田審議官は「労協には事業を通じて地域づくりを担う存在として大きな期待を寄せている。一方で、まだ分かりにくい面もあるので、実践を通じて、ていねいに伝えていくことが重要。こうした新しい実践が新しい枠組みを生み、全国からの視察を通じて広がっていくことを期待している」と語りました。
先駆的な取り組みを各地で
その後、昨年設立した南区の「こども子育て応援ひろしま労働者協同組合」へ。

「こども子育て応援ひろしま」は子育てに優しい地域づくりを目指し、ショッピングモールでの親子の居場所運営をはじめ、親子の学びや交流、子育て相談の場などを実施しています。
香川恭子代表理事と田邉文子副代表理事から、設立の経過や事業内容、組織運営の様子を聞き、山田審議官は、「子育て支援などの分野では、NPOよりも労協の方が合っていると感じている。労働者であり経営者でもあるという働き方が、自分たちの組織をどうしていくかを主体的に考える契機になっているのではないか。会議の場でも自分たちで提案し、それを“いいね”と言って仲間に取り入れてもらえる、そんな関係性があるのが労協の強みだと思う」と感想を。
また、「先駆的な労協の実践が制度を動かし、やがて制度そのものを変えていく可能性がある。そのような実践が各地に広がることで、気が付けば国際的にも先進的な取り組みとして評価される日が来るのではないか」と語りました。
池田室長も、「短時間でも働けるしくみを考え、協同労働の理解を求め、全員が出資した。保育だけでなく組織全体の経営・運営についてもみんなで考え実践している。その結果、組合員一人ひとりの働く意識が変化し、主体性が育まれている」と、その実践に納得していました。
視察には、広島労働局職業安定部の松澤浩二部長ら職員4人も同行しました。