ワーカーズコープ連合会 小農・森林PJ 鹿児島・出水で竹の可能性探求会議 メンマ国産化で竹の価値アップへ

本紙 本田真智子

 ワーカーズコープ連合会小農・森林プロジェクトは、「広がる竹の可能性探求会議」を4月21、22日に鹿児島県出水市で開き、24人が参加しました。放棄され、森や畑、空家にも広がる竹を整備、活用する先進的な取り組みを学び、事業に活かすことを考える会議で、今回はメンマ作りをテーマに行われました。(本紙 本田真智子)

福岡・糸島の日高さん講師に

初日は、コワーキングスペース「アイラボ」を会場に、先進事例を学びました。

どこでもできる方法

 純国産メンマプロジェクト名誉代表の日高栄二さんが講演。

 日高さんは、福岡県糸島市で竹林整備に取り組んでいます。

 「放置竹林は、外からは緑が豊かに見えるが、中に入ると枯れ竹が散乱し、足の踏み場もないくらい竹が生えている。地滑りの危険や害獣のすみかになっている。放置しておくと、ますます荒れる。高度経済成長で生活様式が変化。タケノコも輸入が90%以上になり、竹が使われなくなった。それで山に人が入らなくなったのが、荒廃の原因の一つとされている」と説明。

 これまでの竹林整備では、切った竹を山で朽ちらせています。そこで、100%輸入のメンマと、タケノコを国産で賄うようにしていけば、山と竹の価値が上がるのではと発想し、竹パウダー、チップ、竹炭とメンマ、タケノコを組み合わせ竹林整備をしていくことに。

 日高さんはメンマ作りについて「我々は小さな団体。大規模な施設を使わず、どこでもできる方法を考えた」と言い、その方法を全国各地に伝えることでメンマ作りが広がり、毎年メンマサミットも開かれるようになっています。

一年売れるものを

 続いて、出水市で竹林整備をする株式会社シンタクの森雄一郎さんが実践紹介。森さんはUターンし、祖父から受け継いだ山だけではなく、地域の竹林も整備しています。

 タケノコ、パルプ材や土壌改良用資材としての竹チップ、カキ養殖用イカダの材料、正月用の飾り、竹炭など多様に活用。使えないものは竹パウダーにして山に戻しています。

 純国産メンマプロジェクトに出会い2023年11月の福岡・糸島でのメンマサミットに参加。広がりや収益性に魅力を感じ、24年からメンマ作り。

 「一年通して売れるものを作りたいとずっと思っていた。タケノコシーズンが終わったら、切り倒していた幼竹がお金に変わる。こんな素晴らしいことはない」と森さん。人手や幼竹の買い取りなど、課題はありますが、1つの山で資材用と食用に良い竹を作ろうと取り組んでいます。

ゆいわーくで商品化も

 ワーカーズの仲間も報告。

 労協ワーカーズコープ・センター事業団山口宇部事業所は、荒地の整備で出た竹で竹炭を作り、道の駅で販売などを。

 鹿児島県大崎町の地域おこし協力隊(ワーカーズコープ連合会が受託)の伊藤剛さんは、大崎町で小学校の子どもたちとメンマや竹あかり作りをしています。

 ワーカーズコープ山口は、昨年、メンマ作りに挑戦。今年は本格的に作ろうと食品衛生責任者を取りました。

 担当役員の岡元ルミ子さん(連合会理事)が、「西日本の仲間が、幼竹を採って、塩蔵までする。それを加工場があるセンター事業団出水地域福祉事業所さくらんぼで味付けし、商品にできる可能性があるという話まで会議が進み、展望を感じる」とまとめました。

幼竹伐採から実習。「やれる」の声も

 2日目は、出水市議吉元勇さんの竹林で2メートルくらいまでの幼竹を収穫し、出水地福さくらんぼの就労継続支援B型「ゆいわーく」でメンマ作りの実習をしました。

 幼竹を縦に割き、皮をむき、3分割。それをさらに縦に割き、節を取ったり、削ったりしながら、加工しやすい大きさに。10キロずつ1時間茹で、その後ポリ袋に、重さの30%の量の塩と交互に詰めていきます。ポリ袋を輪ゴムなどでしっかり閉じ、ポリバケツに入れて、重石をし塩蔵。

 ここまでが当日の作業でした。

 ひと月で漬かるので、塩抜きをして味付けしてでき上がりです。塩蔵なので、3年くらい持つそうです。
 作業は難しくなく、特別な設備もいらないので、「これならやれる」との声が聞かれました。