映画 「医師 中村哲の仕事・働くということ」 板橋上映会 センター東京北部 いたばし協働推進センター 《共催》
労協ワーカーズコープ・センター事業団東京北部事業本部とNPO法人いたばし協働推進センターは、映画「医師 中村哲の〜」上映会を、常盤台地域センター(板橋区)で5月16日に共催し、スタッフ含め101人が参加しました。(本紙 福本)

「助け合い」が今後生きるヒント
中村さんと働いた石橋忠明さんが講演

上映会の目的は、地域共生社会を実現する思いの共有と、地域の中で支え合う関係構築のきっかけづくりです。
小川勇気本部長は、映画ができた経緯やワーカーズコープについて、また、講師の石橋さんが会場のある常盤台育ちであることなどを紹介し、「働くこと、地域で共に生きることについて語り合い、新たな連帯が生まれるきっかけに」とあいさつ。
上映後に登壇した㈲利他助人代表でぺシャワール会小川(いずれも埼玉県小川町)の石橋忠明さんは「彼から学んだことを伝えることが私のミッション」と述べ、中村さんの言葉を書き留めた自分のメモを紹介。
「手広く手軽に何でも知れば、世界と人間が分かるとは思われない。知識が知恵を生むとは限らない。限られた地域、限られた時代の中で見出される真理が本当に真理であれば、いつでもどこでも通用する。幸せもまたそうである」
こう読み上げ、「後でハッとさせられる言葉が多かった。『助けてあげるのではなく、助けさせていただくんだよ』もそうだ。日本に帰って心がトーンダウンしていた時に納得できた」と語りました。
また、用水路の建設を始めた頃、日当(日本円換算で240円)目当てで勝手に動く現地の人が多くて大変だったと紹介し、「用水路ができ、畑が再生して食べられるようになると、日本人に対する敬意や助け合いの気持ちが現地の人たちに生まれてきた。中村さんが命をかけて伝えたかったのはこれで、助け合うことの大切さ。ここに私たちが生きていくヒントがあると思う」とまとめました。
Q&A
「アフガン何とかなれば世界も」と中村さん
—用水路が完成した時、中村さんの喜び方が今ひとつに見える。
石橋 実は、開門前日、翌日に備えて用水路が流れることを密かに確認していたから。
ー昨年現地で起きた大震災後の状況は?
石橋 用水路から近かったため、テントなどの物資を直接届け、今も続けている。
ー今後の展開は?
石橋 アフガン全土に用水路が張り巡らされ、みんなが食べられるようになることが目標。大げさに言うのを嫌っていた中村さんが、「視野に入った」と口にしたくらい現実的。「アフガンが何とかなれば世界も何とかなる」と話していた。
前政権時代のガニ大統領が、用水路に期待して中村さんを招待し、2人は握手。危険だからと政治的な動きは避けていたが、支援を受けるため、反大統領の存在を知りつつ勝負に出たんだと思う。
他にも、中村さん、石橋さんと旧知の仲の参加者が、「中村さんにユンボの操縦法を教えた石橋さんが映画に出ていないのは残念」と声を上げる場面も。
いたばし協働推進センター代表、加藤勉さんが締めくくりました。