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「イージス・アショア」断念とその後

連載No. 59 号
岡田尚
「イージス・アショア」断念とその後
周辺に被害及ぶと  6月15日午後5時半、緊急記者会見で河野太郎防衛相は、新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の山口県萩市と秋田市への配備計画を断念する考えを表明した。

 その理由は、迎撃ミサイルを発射する際に切り離す「ブースター」と呼ばれる推進補助装置を、演習場内に確実に落とせず、周辺に被害が及ぶ可能性があり、これを避けるための改修には多額の費用(約2000億円)と長期間(約10年)を要し、しかも改修によって防護できる範囲が3分の1に狭まってしまう、ということにある。

 事実上白紙撤回である。

 「イージス」とは、ギリシア神話でゼウスが娘のアテナに与えた全ての厄災を払いのける「イージスの盾」を名前の由来とする。

 「イージス艦」は、200を超える目標を追尾し、そのなかの10以上の目標を同時攻撃する能力を有する。

 要するに戦争の際に高度な情報取得、処理、射撃指揮システムを搭載した艦艇の総称であり、「イージス・アショア」と...
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