この記事は会員限定です

幅広い薬効 五穀断った荒行者が食べた「にんにく」 子どもの頃、蜜吸って遊んだ「吸い葛」

連載No. 18 号
小林史麿
幅広い薬効 五穀断った荒行者が食べた「にんにく」 子どもの頃、蜜吸って遊んだ「吸い葛」
ギョウジャニンニク 球根は薬用酒に  その昔、山岳信仰の行者たちが高山にたてこもり、五穀を断ち、火を使わず、長期に渡る荒行に耐える体力と強靭な精神力を身につけるために、そばと共にこの草を食べてきた。そこから「行者にんにく」と名付けられたという。

 滋養強壮、精力増強、疲労回復、健胃、整腸など幅広い薬効をもつ山菜でもある。

 食用の山菜としてもその人気は非常に高い。生の茎葉や球根は切り刻んで薬味として生食したり、焼肉に合わせたり。醤油漬けなど嗜好品としての人気も高いすぐれた山菜だ。

 同時に、球根は薬用酒として梅酒同様に、そのまま35度のホワイトリカーに漬け込み、好みによって氷砂糖を加え、6カ月くらいから就寝前に杯2〜3杯を飲むと薬効は著しいという。

 行者にんにくは早春、他の野草に先駆けて芽吹く。幅広く細長いみょうがのような2〜3枚の葉と共に花茎を地ぎわから伸ばし、40〜50センチくらいの高さになり、ネギのような花を咲かせる多年草だ。
生...
この記事は会員限定です。労協新聞をご購読いただくと続きをお読みいただけます。