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泥棒捕まえ店員に 「弱者を守る直売所なんだから」

連載No. 34 号
小林史麿
泥棒捕まえ店員に 「弱者を守る直売所なんだから」
ガラス割り侵入  思えばバブル崩壊後の日本経済は不況のどん底にあり、企業倒産やリストラなどで失業者は全国的に数万人ともいわれ、大手企業は海外の安い賃金労働者を求め東南アジアへ工場進出が相次いでいた。

 今日のコロナ禍を思わされるような情勢下で、1994年にグリーンファームは営業をスタートさせた。多くの農家のみなさんを始め、関係者の協力のもと、事業は順調に推移していた頃、夜中に何者かが侵入し、店内が荒らされることがひんぱんに起きた。

 窓ガラスを割り侵入する同じ手口で、同一犯の仕業だとみて、今夜辺りが狙われるだろうと3人で宿直をし、警戒をしていたところ、ずばり予測どおり、例により何者かが窓ガラスを破り侵入し物色を始めた。取り押さえる体制を整え、全店舗一斉に照明をつけると、逃げ場を失った賊はその場にひざまずいた。過去数回の犯行も認めたので、法の裁きを受けることを勧め、同意したので警察に通報、現行犯逮捕となった。

 彼の盗品を見ると、毎回、缶詰、カップラーメン、食パン等々、当面の食料品ばかり。...
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