静岡 第7回 全国地域おこし名人・達人サミットin掛川(12月12・13日)に向けて

労協ワーカーズコープ・センター事業団東海事業本部本部長 小林啓示 東海事業本部副本部長 美谷島広樹

 12月12、13日に静岡県掛川市で開催される「第7回全国地域おこし名人・達人サミットin掛川」に向けた各種取り組みが進んでいます。現地からの報告です。

久保田市長と懇談

サミット成功へ 市との連携強化

 サミット発起人の山本幸司日本社会連帯機構(社連)代表理事らは、久保田崇掛川市長と6月26日に懇談しました。(労協ワーカーズコープ・センター事業団東海事業本部本部長 小林啓示)

 市側は、政策課の荒木良和課長、本間匠係長が同席しました。

 冒頭、 山本さんが懇談の趣旨を説明し、サミットに向けた市の協力に感謝を表明。

 公益社団法人大日本報徳社社長で発起人代表の鷲山恭彦さんが「開催まで約半年。結束してがんばろう」と呼びかけた後、社連専務理事の稲葉健太さんが、昨年12月12日の「発起人会」を皮切りに、5月18日の第3回実行委員会まで、基本的な考え方のすり合わせに務めてきたと経過を報告。小林が、1日目全体会の企画案について補足しました。

 社連の飯沼潤子さんが事務局会議で行っていた有機農業をテーマに掲げる提案をもとに、「掛川市は『オーガニックビレッジ宣言』を4月に行ったと聞いている。分科会(農業分野)につなぎたいので、担当課との橋渡しをお願いできないか」と山本さんが申し入れました。

アフガンで没した久保田市長の旧友

 久保田市長は、「担当課を紹介する。打ち合わせをしよう」と応じ、7月5日の映画「中村哲の〜」上映会(サミットプレ企画)に触れながら、「アフガニスタンで中村医師と一緒に働き、現地の武装勢力に拉致され殺された伊藤和也さんは中学時代の同級生」と発言。山本さんが「伊藤さんの家族に参加を働きかけてほしい」と要請し、懇談を終了しました。

 サミットの全体会では『クロストーク』が行われますが、そこに登壇する立命館大学政策科学部の森道哉(みちや)教授は、久保田市長が同大大学院の教授だった時の同僚。そうした縁に加え、森教授が掛川市を学びの場とする同大学のフィールドワーク(集中セミナー)を2023年度から実施しており、それと関わりのある実行委員が森教授を推薦し、クロストーク企画が実現しました。

 懇談直後、本間さんからの連絡で、7月6日の第4回実行委員会終了後、お茶振興課と打ち合わせをすることに。当日は飯沼さん、社連事務局長の酒見友樹さんと、同実行委に初参加した鈴木久裕市議も同席しました。

 ここからは後日談。

 実行委員で「蓮福寺」住職の馨敏郎さんに酒見さんが連絡をとると、伊藤さんのお母さんがボランティアに参加していることが判明。7月5日の上映会申し込みリストにもお名前があり、久保田市長が声をかけてくれたことが分かりました。

プレ企画① ポールdeウォーク講座

「基本動作」身に付いた

年末に向けたスタート催事

 掛川サミットのプレ企画第一弾「ポールdeウォーク講座」が7月4日、掛川駅からほど近い「美感ホール」をメイン会場に行われました。やや怪しい雲行きでしたが、地域の人たちにスタッフを合わせ38人が参加。年末のサミットに向けた“スタート催事”に位置付けたプレ企画です。(一般社団法人日本社会連帯機構事務局次長 大越貴之)

講座の講師は、一般社団法人ソーシャルフィットネス協会代表理事を務める杉浦伸郎さん。分かりやすく、ユーモア溢れる指導で定評があり、得意の話術と丁寧な指導で、初めて訪問した掛川の地でも、老若男女を問わず、瞬く間に参加者を虜にしてしまいました。

参加者みんなで決めた「実践編」 

 雨天を考慮し、座学と実践の時間配分やコーチングの内容を巧みに違えつつ、参加者を決して飽きさせない充実した約1時間の座学の後、実践をどうするか、参加者も交え「挙手」で決する流れに。

 結果、雨が降り始めたらすぐに美感ホールに戻れるよう、隣接する「亀の甲公園」で実践編を行うことに。

 参加した人たちは、杉浦さんから至近距離で指導を受け、無理・無駄のない歩き方を確認したり、姿勢を矯正したりするなど、隊列が長くなる“街中散策”では獲得し難い「基本動作」が身に付いたと喜んでいました。

 天候には常にハラハラさせられましたが、クールダウン時にパラパラと降り始めるまで雨に濡れずに済みました。笑顔で集合写真に収まり、まさに“雨降って地固まる”形で終了しました。

雨天を考慮した公園での実践はむしろ良かった

参加者の感想(抜粋)
◉「たかがポール、されどポール」。短時間でもじんわり汗をかき、楽しく学べた◉歩き方の基本が分かった。時間もちょうど良く、知識を学んだ後に実技も体験できたので、身に付いた。これからもっと歩こうと思う◉ポールのすばらしさを再認識。杉浦先生の話も理論的で分かりやすかった◉ポールdeウォークの有効性を強く実感した。健康増進や医療費の削減にも寄与すると思う。国民的な運動へと広がることを期待している。

プレ企画② 映画「医師 中村哲の〜」上映会

地元出身、森康行監督 雨天を考慮した公園での実践はむしろ良かった

(本作)谷津監督との対談も

 7月5日には、映画「医師 中村哲の仕事・働くということ」上映会がSK駅前ホールで開催され、午前128人、午後123人の参加がありました。(東海事業本部副本部長 美谷島広樹)

午前・午後合わせ251人が参加

上映後すぐ帰る人一人もおらず 

 掛川市は、中村哲さんの活動を長年支援し、アフガニスタンで共に農業の支援をしてきた故・伊藤和也さんが生まれ育った地域でもあります。

 当日は、午前・午後2回上映し、午前の部では掛川市の久保田崇市長が駆け付けあいさつ。伊藤和也さんのご家族も故人との思い出を語りました。

あいさつする久保田市長

 午後の部では、元衆議院議員で「地域おこし名人・達人サミットin掛川」の発起人でもある小山展弘さんがあいさつ。午前と同様、伊藤さんのご家族が登壇しました。

 いずれの上映会とも、映画を手がけた谷津賢二監督と、地元掛川出身の映画監督、森康行さんによる対談を上映後に行い、中村さんが命がけで取り組んだ用水路建設への強い信念や、現地の人々と共に歩んだ日々のことなどが語られました。

 また、クレヨンしんちゃんが大好きだったという中村さんの人間味あふれるエピソードも紹介され、会場は温かな雰囲気に。

 座談会の最中、席を立つ人はゼロ。みんな熱心に耳を傾けていたのが印象的でした。中村さんが好んで使った「一隅を照らす」という言葉や、人のために働く生き方に触れ、深い感動の声が感想文に記されました。

 サミットの告知を兼ねた今回の上映会は、通常の上映会と比べ後援団体の数も多く、年末に向けた機運の高まりを感じます。地域づくりや社会貢献について改めて考える一日になりました。

参加者の感想(抜粋)
◉ぜひ子どもに見せたい映画◉伊藤和也さんの存在を忘れてはいけない◉額に汗して働く人が世界をつくっていると思った◉困難を避け、安易な道を選んだ先には何も残らないことを知らせている映画だと思う◉生き方を振り返るいい機会になった◉用水路工事の継続を知り、もっと寄付しなければと思った◉世界の指導者に中村さんの本を読ませたい