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4 孤独の循環から抜け出すには

連載No. 4 号
TDU・雫穿大学代表 朝倉景樹
4 孤独の循環から抜け出すには
 教育社会学者で「TDU・雫穿(てきせん)大学」代表の朝倉景樹さんが、現在の子ども・若者を取り巻く状況や、世界のデモクラティック教育に触れながら、これからの教育や社会、労働のあり方に言及します。


「透明な存在」という孤独  小学生5人が殺傷された神戸連続児童殺傷事件(1997年)で、酒鬼薔薇聖斗と名乗る少年が自分のことを、「透明な存在であるボク」と犯行声明で表現していたが、冷え冷えとした閉塞感と孤独さを漂わせている。  「人を殺してみたかった」との理由で、10代の若者による殺人事件が後を絶たないが、こうした自己顕示的な犯行の根底には、誰からも認識されない孤独な自分の存在を知らせたい、感じてみたいという抑えがたい欲求があると考えざるを得ない。そして、その発露として他者を殺めてしまうことに悲劇性がある。  神戸の事件時に高校生だった人は、「自分もいつか、同様の事件を起こしてしまうかもと、怖くて仕方なかった。誰にも話せず苦しかった」と話してくれ、他にもこのような話を幾度となく聞いた。  「透明な存在」という孤独は、事件を起...
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