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スクールカーストという、アイデンティティへの暴力

連載No. 8 号
朝倉景樹
スクールカーストという、アイデンティティへの暴力

 教育社会学者で「TDU・雫穿(てきせん)大学」代表の朝倉景樹さんが、現在の子ども・若者を取り巻く状況や、世界のデモクラティック教育に触れながら、これからの教育や社会、労働のあり方に言及します。 下がることはあっても上がることはない  「スクールカースト」という言葉が、子ども・若者の間ですっかり定着している。  教室での自然発生的な生徒の階層的な人間関係を、インドの身分制度になぞらえたもので、コミュニケーション力や容姿、ファッションセンスなどによって、上位から「一軍、二軍、三軍」「A、B、C」などと呼ばれ、主に小学校高学年〜中・高校で見られる。  人間関係はそれぞれのグループで閉じており、グループ間の交流はあまりないが、上位カーストの生徒は下位の生徒に対して優越感を持ち、下位カーストの生徒たちは、いやがらせやいじめの対象になりやすい。  若者に聞くと、「一旦カーストが固定すると、落ちることはあっても上がることはない」そうだ。  1990年代から、学校内で序列があることが研究者から指摘されていたが、スクールカーストという言葉は、週刊誌「AERA」の...
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