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フリースクールとウクライナ戦争

連載No. 68 号
TDU・雫穿大学代表 朝倉景樹
フリースクールとウクライナ戦争
2つの歴史的転換点を経て  2022年2月以来、ロシアによる軍事侵攻が続くウクライナは、実は知られざるフリースクール大国でもある。  その背景には、ソ連の崩壊と、13年に始まったマイダン革命(汚職と民意を無視した大統領を市民の力で退陣に追い込んだ出来事)という2つの歴史的転換点がある。  ソ連時代から続くウクライナの教育は、旧来の一斉授業が中心で、日本と同様、多くの人々は教育を「国が与えてくれるもの」と捉え、市民はその制度を利用する立場にあると考えていた。  しかし、そうした考え方は、これらの経験を経て徐々に変化していく。子どもたちが求める教育が身近に存在せず、行政に働きかけても応じてもらえないなら、自分たちでつくろうと考える人が増えていったのだ。  西欧のフリースクールに刺激を受けながら、また子どもの声に耳を傾け試行錯誤を重ねる中で、フリースクールは各地に広がっていった。  私が19年にウクライナを訪れた際、関係者から「首都のキーウに約300、全国で約500のフリースクールがある」と聞いた。世界的に見ても多く、「フリースクール大国」といえる数だ。  これらは国のカリキュ...
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