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「鬼滅の刃」と良心

連載No. 11 号
山口祐二さん(ヒゲリン) 労協ワーカーズコープ・センター事業団九州・沖縄事業本部 子育てアドバイザー
「鬼滅の刃」と良心
なぜ若者は「鬼滅の刃」に惹かれるのか  昨年のお盆の頃、シネコンで劇場版『鬼滅の刃 無限城編』を孫と観に行きました。  早朝の回だったためか、集団で来ている中高生グループや親子連れがほとんどで、館内では同作品のIMAX版や4D版などのバージョンも上映していました。  物語は上下前後左右の感覚が反転するような迷宮空間を舞台に、次々とめまいがしそうな場面が展開され、何が何だか分からない奈落に放り込まれたような感覚でした。  また、残酷で悲惨な場面も数多く、胸が苦しくなる瞬間もあります。それでも多くの子どもや若者たちがこの作品に惹(ひ)かれるのは、もしかすると、追い詰められるような苦しさの体感が、今の日本社会の日常にも重なる部分があるからかもしれません。 「良心」に心を寄せる物語  映画館での鑑賞は、コロナ禍での同シリーズ『無限列車編』以来約5年ぶりですが、同作は当時の日本歴代興行収入第1位で、さらに2020年の年間興行収入世界第1位を記録。今回の『無限城編』も大ヒットしそうな勢いです。  これほど人気を集めているのは、やっぱりこの作品が「良心」の物語だからではないかと私は思い...
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