この記事は会員限定です

不登校35万人時代 理念と現実のはざまで

連載No. 92 号
「TDU・雫穿大学」代表 朝倉景樹
不登校35万人時代 理念と現実のはざまで
 教育社会学者で「TDU・雫穿(てきせん)大学」代表の朝倉景樹さんが、現在の子ども・若者を取り巻く状況や世界のデモクラティック教育に触れながら、これからの社会や労働のあり方に言及します。 確保法成立から10年 考え方は広がったが…  今回は、不登校、フリースクール、親の会の10年を振り返りたい。  不登校の子どもは24年度に35万人を超え、社会的関心は高まったが、いじめや校内暴力、自殺、教員の離職や長期休職の増加といった学校の問題とは切り離され、「不登校問題」という枠で語られてきたように思う。  2016年の教育機会確保法の制定や通知、学習指導要領への明記により、必要な休息の保障や、学校復帰にこだわらない社会的自立支援、多様な学びの尊重といった考え方自体は広がったが、それが十分に実現しているとは言い難い。 未だ認識されない「休む必要性」  不登校の子どもにとって必要な休息は、今なお十分に実現しにくく、そもそも不登校への理解が難しく、「休む必要性」が認識されにくい状況がある。  多くの子どもは「学校に行くのはもう無理」と感じながらも通い続けようとし、工夫や忍耐を重ねた末に限...
この記事は会員限定です。労協新聞をご購読いただくと続きをお読みいただけます。